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京極夏彦が選ぶ!水木しげる未収録短編集(文庫版) ちくま文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 筑摩書房/筑摩書房 |
発売年月日 | 1999/12/04 |
JAN | 9784480035387 |
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京極夏彦が選ぶ!水木しげる未収録短編集(文庫版)
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商品レビュー
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1999年発行、筑摩書房のちくま文庫。漫画17編、エッセー2編。漫画だから軽く読めるかな、と考えてたのだが、さすがに読ませて面白い話ばかりである。でも、人間キャラは若干類型があるかな。まぁ、あるていど仕方がないかもしれないですが。『コチョコチョ菌』アダルト作品だが、この菌は発見さ...
1999年発行、筑摩書房のちくま文庫。漫画17編、エッセー2編。漫画だから軽く読めるかな、と考えてたのだが、さすがに読ませて面白い話ばかりである。でも、人間キャラは若干類型があるかな。まぁ、あるていど仕方がないかもしれないですが。『コチョコチョ菌』アダルト作品だが、この菌は発見されるまでどこにあったのか、などと考えるとおかしくなりそう。 収録作:壱 貸本劇画『亡者の笛』、『おんぼろ小僧一番槍』、弐 少年漫画『怪植物』、『空とぶ円盤』、『妖精』、『風の神』、『見せ物小屋』、『顔ぬす人』、『約束』、『海じじい』、参 エッセイ『近頃の若者たち』、『マンガ家の一日』、四 青年コミック『水晶球の世界』、『サラリーマン革命』、『屁島』、『吉備津の釜』、『地蔵和讃』、『コチョコチョ菌』、『てんぎゃん』、解説:「怪説」京極夏彦(小説家/関東水木会)、
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エッセイ、16ページで3日かかるそう。アシスタント8人。 ※手塚治虫はブラックジャックがネームから始めて17~18時間で仕上がる。アシスタント10人 1話目、絵柄がアメコミ調 サラリーマン革命 こちょこちょ菌、ちょっとエロ てんぎゃん、猫楠の前日譚 雨月物語から吉備津の釜
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1999年に出た本です。ちくま文庫さん。 京極夏彦さんは最近読んで。「うーん、なんて水木しげるっぽい!」と思っていたところ。(もちろん、京極さんの持ち味の何分の一か、という話ですが) どうやら、やっぱり京極さんは相当な水木マンガ愛好家らしい、という情報を知って、衝動買いしました。...
1999年に出た本です。ちくま文庫さん。 京極夏彦さんは最近読んで。「うーん、なんて水木しげるっぽい!」と思っていたところ。(もちろん、京極さんの持ち味の何分の一か、という話ですが) どうやら、やっぱり京極さんは相当な水木マンガ愛好家らしい、という情報を知って、衝動買いしました。 非常に玉石混交な短編集。「水木しげるさんのマンガはほとんど読んだ」、という強者ならいざ知らず、それほどでもないので。 特段、良かったの悪かったのと言う本でも無いんです。 水木しげる風のトボケタ味わいが、色んな角度、色んな作風で観れますね、ちょっと楽しいね、というマンガ本。 でも、そのなんとも地味で地道で狭いところを通してくるような本作り。 なんていうか…原稿料と広告費は、ほとんど、無い。でも面白い本を作るもんね、という淡々とした情熱。 さすが筑摩さん、という感じですね。 収録中の一篇、「屁島」というのが、僕は大好きでした。度胆を抜かれました。あまりに下らなくて(笑)、肩の力、腰の力、抜けまくりな名編。脱帽です。 ######以下、備忘録####### ●「亡者の笛」(1960)は、現代劇の、怪奇ミステリー。なにやら言い伝えのある笛、学会内の功名争い、殺人。ごつごつした荒削りさがありますが、ちょっとギョロっと面白い。 モノクロな、黒が印象的な画調・演出は、今で言うととっても黒田硫黄っぽい、とも言えます。 ミステリーのドロドロ感で言うと、成程、京極さんっぽい、とは言えます。 ●「おんぼろ小僧一番槍」(1961)は、時代劇、真田幸村の息子の大助の活躍を描く。大いにダイナミックな荒削りさはありますが、左程面白くは…。 ●「なまけの与太郎」シリーズ計6作(1966)は、単純に「ゲゲゲの鬼太郎」の原型ですね。そういう意味での面白さはあります。ねずみ男も出てくるし。 もう、完全に水木しげるワールドは出来ている感じですね。 ●「水晶球の世界」(1967) は、火星の風景が見える水晶、という、まあそれだけのお話ですね。 ●「サラリーマン革命」(1969) サラリーマン革命、というよくワカラナイ革命が起こって、実に何ともとりえのない山田さんが首相になるけれど…という。何とも説明不能な、腰砕けな短編。 ●「屁島」(1972) 屁を美しくすることに価値がある、という、南の島風の世界で、「屁ーベル賞」を受賞した人が、それがプレッシャーで美しい屁を出せなくなる…。 実に、感動的で荘厳なまでに、圧倒的にクダラナイ掌編。馬鹿馬鹿しくて、愉快で、涙が出ました。 ●「吉備津の釜 雨月物語より」(1972) コレはコレで、いかにも、京極さんと水木さんを繋ぐ線のような。 実にがっぷり四つに雨月物語。 恨みつらみ、ヒトの悪業。なかなか力強い一篇。 ●「地蔵和讃」(1974) スパっと印象だけの、セリフの無いパントマイム掌編。 ●「コチョコチョ菌」(1980) これまた、実にどうでも良い馬鹿馬鹿しい、ナンセンスでちょこっと下ネタお色気のSF的短編。 ●「てんぎゃん」(1995) 博物学者?なのかな?…南方熊楠さんの、少年時代の伝記漫画です。 これはなかなか、水木さんの食指をそそるような、オッたまげたマイペースな巨人ですね。 尻切れトンボ感が残念。水木さんの自伝マンガのような絵柄が良く合っています。
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