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黄金の華 文春文庫
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黄金の華 文春文庫

火坂雅志(著者)

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黄金の華 文春文庫

838

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 文藝春秋/文藝春秋
発売年月日 2006/01/10
JAN 9784167679712

黄金の華

¥838

商品レビュー

4.3

3件のお客様レビュー

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2024/09/08

徳川家康の下で才能を認められた金工後藤庄三郎。美濃の生まれで主家の長井氏が斎藤道三との戦いに敗れ父橋本利徳と共に京へ流れ着き金工の後藤徳乗に算用として後藤家を取り仕切る。徳乗は秀吉の指示で日本の流通通貨天正の大判を造る。徳川家康も転封したばかりの江戸で自国の通貨を造るため秀吉の許...

徳川家康の下で才能を認められた金工後藤庄三郎。美濃の生まれで主家の長井氏が斎藤道三との戦いに敗れ父橋本利徳と共に京へ流れ着き金工の後藤徳乗に算用として後藤家を取り仕切る。徳乗は秀吉の指示で日本の流通通貨天正の大判を造る。徳川家康も転封したばかりの江戸で自国の通貨を造るため秀吉の許してを得て通貨造りの着手を始める。相談された徳乗は悩んだ末に自分とソリの合わない文人肌の弟長乗と庄三郎に江戸への東下りを命ずる。庄三郎は秀吉の造る大判は流通性より権力を誇示する鑑賞用目的としていたが1両小判を造ることで経済の活性化をはかる。秀吉が死去し家康が関ヶ原で勝利すると徳川家の財政を任され始めるがそこにはこれから政敵になるであろう大久保長安が出現する。長安は庄三郎を追い落とそうと暗殺を図るが失敗し権力の絶頂の時病で亡くなり死後不正蓄財の疑いで大久保一族は改易を言い渡される。庄三郎は大坂の陣も経験するが大久保の一件もあり早々に徳川家の権力闘争から身を引く事を決心する

Posted by ブクログ

2016/02/27

徳川幕府開幕当初、経済を活性化させ徳川の力を強めるため 徳川家の財政をあの手この手で取り仕切った後藤庄三郎を描いた作品です。 「銀座」の語源となった、銀や金を扱う場所をつくったり、 小判を始めとする江戸時代に流通する貨幣をつくったり、 海外との金銀の交換比率が違うことに着目して...

徳川幕府開幕当初、経済を活性化させ徳川の力を強めるため 徳川家の財政をあの手この手で取り仕切った後藤庄三郎を描いた作品です。 「銀座」の語源となった、銀や金を扱う場所をつくったり、 小判を始めとする江戸時代に流通する貨幣をつくったり、 海外との金銀の交換比率が違うことに着目してひともうけしたり、 あんまり歴史の表舞台には出てこないひとだと思うけど、 すごい功績を残したひとです。 すごい高い地位までいっても賄賂とか受け取らなかったっていうのもすごい!

Posted by ブクログ

2013/01/10
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

金にまつわるお話はやっぱりおもしろいなー。 「よのなかねかおかおかねかなのよ」やっぱお金っていいよね~。 ___ p190 日本橋富沢町。江戸時代の古着屋元締めであった鳶沢陣内(本作品では鳶坂陣内)の名字から鳶沢町と呼ばれた地名が富沢町になった。今度中央区に行ったらこの場所に思いを馳せてみたい。 p245~247 秀吉の経済政策の失策を考えている。秀吉は天下統一をなし、その集めた金銀財宝を湯水のように使い経済を活性化させた。しかし、それは一過性の好景気で、インフレと過剰供給を生み出し、社会の安定はもたらせなかった。そこで秀吉は唐入りによる新たな戦争特需を生み出そうとした。偽りの経済活性に偽りを重ねようとしたのである。庄三郎はそれを反省し、健全な経済発展を実現しようとした。 戦国時代の何がいけないかって、経済が掠奪経済だからいけないんだよね。徳川幕府はその掠奪経済を終焉させたとからすごいのである。 p249 「満つれば欠く」庄三郎は自分の息子に銀之助と名付けた。松永久秀が納屋助左衛門の新築の柱に傷をつけたのはあまりに完璧すぎる家だったからという逸話にあやかっている。家康の日光東照宮も完璧を嫌っているし、こういうのが日本人の性質なんだろうね。 p284 「為政者たる者の役目は、無秩序の中に揺るぎない秩序を築くことである。」家康のクールな一言。戦国時代はカッコいいけど、つまり欲望の濁流に日本が飲み込まれていただけなのである。かっこいいけれど、社会は退廃の一途だったのである。やはりそんな時代は終わらせるべきだったのである。家康、かっけぇんすよ。 p322 庄三郎はインフレについて理解していた。すげぇな。 やっぱ経済を学問として体系づけた人は偉いよ。でもその経済の知識はみんなが共有しないとアカンよね。今はたくさんの人が経済について学べるからホント良い社会だ。 p409 「窮地に立たされた時、いかに行動するのか。男の真の値打ちは、ただ、その一事で決まる。」 家康のクールな一言その二。家康の人生は「危機を好機に」で乗り切ってきた。危機を感じているなら、そこにどこか好機が隠れているはず。そういう人生にしたいわぁ。 p417 本多正純を陥れようとした事件、主犯の岡本大八と有馬晴信がともに切支丹であるということを使って逆襲した。江戸時代のキリシタン迫害とかって、結局政治の道具として使われた結果なんだなぁと思いました。宗教は怖いものではありません。 後藤庄三郎の家は今の日銀の場所。庄三郎は今でいう日銀総裁になったのだ。すごいよね。

Posted by ブクログ

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