商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 文藝春秋/文藝春秋 |
発売年月日 | 2006/11/10 |
JAN | 9784167717094 |
- 書籍
- 文庫
アンノウン
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アンノウン
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商品レビュー
3.7
29件のお客様レビュー
改めてメフィスト賞受賞作品及び作家の豪華さに惹かれ、どこかの書評で見かけて入手したと思われる本作に、まずトライ。でも本作は、正直イマイチ。自衛隊内部という舞台は斬新かもしらんけど、物語展開そのものはいたって月並み。そう思わせられる素因のひとつとして、登場キャラの魅力の低さがある。...
改めてメフィスト賞受賞作品及び作家の豪華さに惹かれ、どこかの書評で見かけて入手したと思われる本作に、まずトライ。でも本作は、正直イマイチ。自衛隊内部という舞台は斬新かもしらんけど、物語展開そのものはいたって月並み。そう思わせられる素因のひとつとして、登場キャラの魅力の低さがある。ホームズもワトソンも何だか普通の人で、もっとこの人のことを知りたい!と思わせる造形には遠い。あと細かいことだけど、”~なのであった”という語尾の多用が、文体の個性主張なのかもしらんけど、却って目障り。著者の推理協会賞受賞作も気になってるんだけど、本作を読む限り、ちょっとどうかな…と思えてしまった。
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自衛隊出身の著者による、自衛隊の存在意義をテーマとしたミステリ。「メフィスト賞受賞」とあるのでさてどんな本か…と思ったら、正統派ですね。 空自の隊長室の電話機に仕掛けられた盗聴器について、防衛部から派遣されたエリートと、隊員の主人公が調査を進める中で、少しずつ真相が明らかになって...
自衛隊出身の著者による、自衛隊の存在意義をテーマとしたミステリ。「メフィスト賞受賞」とあるのでさてどんな本か…と思ったら、正統派ですね。 空自の隊長室の電話機に仕掛けられた盗聴器について、防衛部から派遣されたエリートと、隊員の主人公が調査を進める中で、少しずつ真相が明らかになっていき…というのが本著のストーリーです。 個人的には、本著が面白いのは、犯行のカラクリが存在してはいるものの、読了した時点で「どのように」よりも「なぜ」に意識が取られてしまうことだと感じました。 本著内で上記の2人が事件について話し合うシーンで、「いつ、どこで、だれが、なにを、どのように」というフレームワークで整理していたのですが、一般的な「5W1H」と比べると「なぜ」が抜けている。 的外れかもしれませんが、「なぜ」が事件の犯行動機としても、自衛隊の存在意義としても、大きなテーマだったのではないかと思いました。 自衛隊員の知己は何人かいるのですが、多かれ少なかれ自らの存在意義や目標に対する悩みはあるんだろうなぁと。彼らが非常に優秀で「精強」な人たちだからこそ、何ともやるせないような気持ちになります。 そんなストーリーながらも、シニカルな主人公と変わり者のエリート、というキャラの取り合わせが本著を軽快に読み進めさせてくれ、上手いなぁと感じました。 解説は著者のご指名で宮嶋茂樹氏が担当。おかげで本編と随分トーンが違いますが(笑 、本著が伝えたいことがよりクリアになったのではと。 自衛官サイドも「独りよがり」ではいけないとして、市民サイドも自衛隊に(と言うか、自衛官に?)対してもっと理解を醸成する必要があるのではないかと思います。
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実戦を知らない軍隊、自衛隊。 しかし、そんな自衛隊でも常に実戦配備についている部隊はある。 それは日本國の権益を守るための目や耳の役割を果たす監視部隊。 その実戦部隊において防諜にかかる事件が起きる。 事件解決のために防衛庁から派遣された専門家の補佐のため基地司令が用意した空曹...
実戦を知らない軍隊、自衛隊。 しかし、そんな自衛隊でも常に実戦配備についている部隊はある。 それは日本國の権益を守るための目や耳の役割を果たす監視部隊。 その実戦部隊において防諜にかかる事件が起きる。 事件解決のために防衛庁から派遣された専門家の補佐のため基地司令が用意した空曹の視点から、事件解決までの一部始終を綴るフィクション。 その事件を引き起こした犯人の姿とその動機は、戦わない自衛隊だからこそのものであった。 なるほど〜と軽く呻る終章。 自衛隊の姿をこの視点から描いた小説は初めて読んだと思います。
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