乱歩賞作家 黒の謎 講談社文庫

アンソロジー(著者), 鳴海章(著者), 桐野夏生(著者), 野沢尚(著者), 三浦明博(著者), 赤井三尋(著者)

• 販売会社／発売会社: 講談社
• 発売年月日: 2006/07/14
• JAN: 9784062754637

商品レビュー

2010/05/28

乱歩賞作家5人による…

[文庫ＯＦＦ]

乱歩賞作家5人によるアンソロジー。短編集かと思いきや、ページ数もわりとあり、中編集って感じです。個人的に桐野夏生さんの｢グレーテスト･ロマンス｣をオススメします。｢顔に降りかかる雨｣の続編で、ミロが刑務所に送った男、成瀬の話です。成瀬が体験した、獄中生活、看守による体罰、仲間との会話、その中で見つけた唯一の気晴らしとは、ミロの顔、ミロとのセックスを妄想する事。ある日そのミロから手紙が届く....。 ミロファン、桐野ファン必見です。

2014/11/16

江戸川乱歩賞受賞の作家たちのアンソロジー。
第３弾といいますが、
黒という言葉にひかれ、まずはこの本から・・・・。

●花男　　　鳴海章
●グレーテスト・ロマンス　　桐野夏生
●ひたひたと　　　野沢尚
●声　　　三浦明博
●秋の日ヴィオロンのため息　　　赤井三尋

知っている作家さんもいれば、
恥ずかしながら初めて読む作家さんもいました。
内容紹介に書かれている短いあらすじ、そのままなので、
あえて内容は書きませんが、
読み応えあったのは、「ひたひたと」。
ヒロインのモノローグですが、
どんな結末が待っているのか、どんでん返しもあり、
こんな復讐劇もあるのか、と思える内容でした。

ちょっと切なかったのは「声」。
事故死した父親の不器用な父性愛が
じんわりと感じられる作品でした。

短編だからこそ凝縮された何とも言えない恐怖が伝わり、
乱歩賞受賞作家さんたちの力量はさすがだと思いました。
久しぶりに面白いミステリーを読んだ気がします。

このアンソロジーは他にも、
赤の謎、白の謎、青の謎、とあるようです。
機会を見つけて読んでみたいと思いました。

2009/09/19

乱歩賞作家5人によるアンソロジー
さすがに読み応えあり。
「謎」というほどのものでもないのもあったけど