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アドルフ 岩波文庫
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アドルフ 岩波文庫

コンスタン【作】, 大塚幸男【訳】

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アドルフ 岩波文庫

627

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 岩波書店/岩波書店
発売年月日 2006/06/16
JAN 9784003252512

アドルフ

¥627

商品レビュー

4.1

16件のお客様レビュー

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2024/03/10

正直完全にこの小説を理解できているかと聞かれれば、いいえと答えるだろう。内気な少年が本気である女性に恋に落ちる話であるが、求められれば求められるほど、少年の心は離れていくと言う恋愛の生々しさを表現する小説である。人間の恋愛とはなぜここまでも面倒くさいのかと考えさせられる物語であっ...

正直完全にこの小説を理解できているかと聞かれれば、いいえと答えるだろう。内気な少年が本気である女性に恋に落ちる話であるが、求められれば求められるほど、少年の心は離れていくと言う恋愛の生々しさを表現する小説である。人間の恋愛とはなぜここまでも面倒くさいのかと考えさせられる物語であった。

Posted by ブクログ

2022/04/17

コンスタンはアドルフという主人公に自分を投影し、自分の愚かなところを本書で言葉を尽くす限りに裁いていた。 心情の変化が複雑で、エレノールが一概に悪いけでも、アドルフが一概に悪いわけでもない気もする。 もちろん、優柔不断なアドルフが結末を大きく左右していたことには変わりないが。 少...

コンスタンはアドルフという主人公に自分を投影し、自分の愚かなところを本書で言葉を尽くす限りに裁いていた。 心情の変化が複雑で、エレノールが一概に悪いけでも、アドルフが一概に悪いわけでもない気もする。 もちろん、優柔不断なアドルフが結末を大きく左右していたことには変わりないが。 少々自分には難しい小説であると感じた。 また数年後に再読してみたい。 その時どう思うか楽しみ。

Posted by ブクログ

2022/02/06
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

恋に恋し続けた男の悲劇/喜劇、とわたしには思えた。人一倍孤独や独立を欲していながら優柔不断で弱い性格が一見優しさのようで実際はただナヨってるだけという。白黒つけられないところが政治には向いてるのかもね。自覚も反省もしてるけど変えられない部分は誰と出逢っても一生変わらないのだろう。 しかしエレノール視点の物語があったとしたら、彼女にとってはハッピーエンドとも言えないか?好きでもない男爵に囲われて嫌々社交界に居させられるよりは、自身以上に愛する男と一緒に暮らし、その腕の中で死を迎えることは本望だったとも言える。もちろんそれが彼女の思い描く幸福ではなかったろうが、苦しめば苦しむほど以前のつまらない日々より生の実感も得ていたと思う。いわゆるダメンズ製造機かもしれないが、彼女の心が清いからこそどんなに複雑でも見捨てられない部分があったんじゃないかな。 お互いにお互いを不幸へと追いやる関係は破綻しているがコンスタンは所帯を持とうが持たまいがそういう恋しかできなさそう。でも良い恋愛小説。令和になって従来の恋愛至上主義へのアンチテーゼ作品が増えてきた気がするけど、これはその先駆けの先駆けだったのであろう。

Posted by ブクログ

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