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黒い玉 十四の不気味な物語 創元推理文庫
990円
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 東京創元社/東京創元社 |
発売年月日 | 2006/06/30 |
JAN | 9784488505028 |
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黒い玉
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黒い玉
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商品レビュー
3.7
17件のお客様レビュー
ベルギーの幻想作家に…
ベルギーの幻想作家による短編集。怪奇小説といった味わいで、短いものが多いがイメージが強烈でよい。
文庫OFF
裏表紙にあるように「ありふれた日常に潜む深い闇」という感じ。展開にあまり脈絡がなく、まるで悪夢のような不気味な話が14編。 「雨の中の娘」「公園」「亡霊への憐れみ」「父と娘」「売り別荘」「鉄格子の門」「バビロン博士の来訪」「黒い玉」「蝋人形」「旅の男」「謎の情報提供者」「染み」...
裏表紙にあるように「ありふれた日常に潜む深い闇」という感じ。展開にあまり脈絡がなく、まるで悪夢のような不気味な話が14編。 「雨の中の娘」「公園」「亡霊への憐れみ」「父と娘」「売り別荘」「鉄格子の門」「バビロン博士の来訪」「黒い玉」「蝋人形」「旅の男」「謎の情報提供者」「染み」「変容」「鼠のカヴァール」 以下印象に残った話。 「公園」 最近若い女性が襲われている事件が起こっている公園の中を通るサビーヌ。万が一の事態に備え、飛び出しナイフを持ち歩いているが……刺激的な出来事を求める年頃なのかもしれないけど、ラスト十行ほどでとんでもない展開になる。 「父と娘」 おそらく不貞をはたらいた娘に説教するため彼女のもとを訪ねようとする父。夜行列車の中で牝犬に襲われ、コンパートメントの窓から犬を追い出すが……途中からなんとなく予感がしてたけど、辛い。 「黒い玉」 泊まったホテルの部屋でもやもやした黒い玉を見つけた主人公はやっつけようとしたけれど……カフカみたいな不条理展開。 「旅の男」 村の女城主であるパトリシアと車椅子の彼女の世話をするフラン。城のメンテナンスに訪れた技術者の男との美しい三角関係がはじまるのかと思いきや……これも残酷な終わりを迎えるんだけど、古い歩道橋や湖の描写が美しい。 「染み」 これも不気味な話。“染み”はロールシャッハみたいに紙にインクを挟んで何かを当てる遊び。それで遊んでいた妖艶な美女と主人公とブロンドの女友だち。翌朝、妖艶な美女が喉を切られて殺されていた。別の部屋に昨日の染みに似た不気味な生き物を見つけた主人公はそれにナイフを刺すと血を吹いて……5ページもない話なんだけど、ものすごいオチがきます。 「鼠のカヴァール」 元錠前職人のカヴァールは硬貨を100枚貯めると曲が流れる貯金箱人形を大切にしていた。ところが不良息子が帰ってきて……なんか、これは、せつない。救いといえば救いなのかな。 どれも10ページもない短さなので、寝る前に読むのにちょうどいい。
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確かに表題の通り不気味な話が14話。 これは文化的な違いなのか、「不気味」の捉え方が日本のそれと少し異なるように思う。 好き好みがあると思うが、私にはそこまでフィットしなかった。 あとほんの少しのところで的に当たらないというか、肝の部分で肩透かしを喰らう感じがする。 「黒い玉...
確かに表題の通り不気味な話が14話。 これは文化的な違いなのか、「不気味」の捉え方が日本のそれと少し異なるように思う。 好き好みがあると思うが、私にはそこまでフィットしなかった。 あとほんの少しのところで的に当たらないというか、肝の部分で肩透かしを喰らう感じがする。 「黒い玉」は安部公房の「赤い繭」を彷彿させた。 19世紀ベルギーの世界に触れる機会は少ないので、小説の世界観への没入は楽しい。
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