商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 小学館/小学館 |
発売年月日 | 2006/07/15 |
JAN | 9784093861687 |
- 書籍
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ハピネス
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ハピネス
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商品レビュー
3.8
67件のお客様レビュー
普遍的なテーマで、野ばらちゃん作品にしてはかなりライトに読みやすい。 普段よりストレートな文章、素直なメイン登場人物の心情が逆にとても切なく感じてきます。 個人的には、Innocent Worldでしこたまお買い物をするお金を渡す両親の気持ちを考えると、胸がキュッとなりました…...
普遍的なテーマで、野ばらちゃん作品にしてはかなりライトに読みやすい。 普段よりストレートな文章、素直なメイン登場人物の心情が逆にとても切なく感じてきます。 個人的には、Innocent Worldでしこたまお買い物をするお金を渡す両親の気持ちを考えると、胸がキュッとなりました…。
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ああ〜〜〜〜懐かしい…。 そうそう、こういうのが野ばら節だよな…。 ロリータ系ブランド名称の羅列っていう字面がなんかもう懐かし過ぎわろた。
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「あと一週間で死んじゃうの」そう告げた彼女との、真摯でイノセントな一週間…。 似たような話、もちろんあります。できてるパターン、と言えるかもしれません。でも、本文の最後の方に、語り手の僕はこう言ってくれています。「愛する人と死別する。よくある話なんだ。──なのに、どうしてこんな...
「あと一週間で死んじゃうの」そう告げた彼女との、真摯でイノセントな一週間…。 似たような話、もちろんあります。できてるパターン、と言えるかもしれません。でも、本文の最後の方に、語り手の僕はこう言ってくれています。「愛する人と死別する。よくある話なんだ。──なのに、どうしてこんなにも、それが苦しい? 遣り切れない? 耐えることが出来ない?」 死とは非日常なのかも知れませんが、それでも毎日、死は生きています。命が生まれることと同じくらい、死も普遍に存在しています。よくあることなんです。でも、それでも── 野ばらさんがそこを捉えて無垢に、イノセントにこの世界と死を見つめて書いたのが、本作です。Innocent World等のロリータファッション描写もやはり特徴的ですが、やはりなんと言ってもこの作品を真に優美で、儚くて、夢幻に表現しているのは、雅馴な文体で語られる「生と死」そして「エロティシズム」にあると、個人的には思います。 野ばらさんはロリータに造詣がある一方で、バタイユの言うエロティシズムにも言及されているお方です。似たような感じの小説を読んだことがあまり無いのであれですが、野ばらさんは抱擁、接吻の愛表現のほか、セックスの場面も惜しむことなく描写している。バタイユはエロティシズムを「死におけるまで生を称えること」だと言いましたが、野ばらさんの文章には図らずともそういった「死のエロス」的な感慨も感じられるようで、他の作家さんとは皮を一枚剥いだような、エロティシズム──愛というもの、死というもの、生というものに迫っていると思います。そして、更にそこにInnocent Worldに寄せる「彼女」の真摯で無垢な思いや、世間の常識をねじまげても突き進もうとする「強さ」が加わって、この『ハピネス』はできているのではないでしょうか。 魂、震えました。ほんとうに、素敵なお話を書くお方です。ありがとうございました。
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