砂白金 その歴史と科学

弥永芳子【著】

• 販売会社／発売会社: 文葉社/文葉社
• 発売年月日: 2006/04/24
• JAN: 9784902254129

商品レビュー

2006/09/08

砂白金とは？
ちょっと興味があったため読んだのだが、想像以上に面白かった。
白金族―Pt,Os,Ru,Ir,Pd,Rn
これらは比較的最近に発見され、現在では様々なものに活用されている。
日本では文具用品で有名な「パイロット」（旧並木製作所）の創始者が日本初の砂白金「イリドスミン」（Ir,Osの合金)を使った万年筆を使ったのが最初で、それまでは固すぎて加工もできず捨てられていたことを初めて知った。
また、現在でも万年筆の先にはこの砂白金が使われていることにも驚いた。ステンレスか何かと思ってた・・・
金とは違い、宝石のように評価（価格）の上下が激しかった砂白金。
最近ではその希少性もさることながら、宝飾品を中心に様々なものに応用されており、これからもその需要と供給の関係から価格は上がっていくのだろう。
普段あまり見向きもしなかった白金族のあれこれが、日本（主要産地北海道）での歴史を中心に一度に知ることができて大変興味深い一冊。