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格差社会 何が問題なのか 岩波新書
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 岩波書店/岩波書店 |
発売年月日 | 2006/09/25 |
JAN | 9784004310334 |
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格差社会
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格差社会
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3.6
50件のお客様レビュー
一番大きいのは「若者層の貧困が深刻」で今後も増すことを言い当てている。これが2006年で、この時裕福な層は40-50代。2022年の現代はこの世代がそのまま60-70代でやはり裕福な気がする(格差はあるかもしれないが)。年金が一番高く、働いている時も給料が当たり前のように昇給しボ...
一番大きいのは「若者層の貧困が深刻」で今後も増すことを言い当てている。これが2006年で、この時裕福な層は40-50代。2022年の現代はこの世代がそのまま60-70代でやはり裕福な気がする(格差はあるかもしれないが)。年金が一番高く、働いている時も給料が当たり前のように昇給しボーナスも当たり前にあった世代。
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2006年の本でありデータは古いものの、作者の「上層と下層の差を認めつつ、貧困者がゼロの世界を想定する」という考え方は非常に共感したと同時に、現在の日本に抜け落ちている視点だと思われる。「機会の平等」を確保するために、教育や社会保障、雇用政策を政府が積極的に行なっていくことの重要...
2006年の本でありデータは古いものの、作者の「上層と下層の差を認めつつ、貧困者がゼロの世界を想定する」という考え方は非常に共感したと同時に、現在の日本に抜け落ちている視点だと思われる。「機会の平等」を確保するために、教育や社会保障、雇用政策を政府が積極的に行なっていくことの重要性、そのための財源として諸税の累進性を高めることが説かれており、私の価値観とは合致するものであった。また、15年ほど前の本であるにもかかわらず、構造的な問題はあまり変わっていないとも思われる。 ただ2022年現在(もちろん2006年当時も)にこれを実現するためには下記の視点が必要かと思われる。 ・累進性を高めつつ企業・個人の競争力を失わないためには、税以外の観点からの優遇措置等が必要ではないか?デジタル化も進み新たな産業が勃興する中で、規制改革などを税改革とセットで行うことが必要ではないか? ・少子高齢化が異様な速さで進む中で、果たして累進性の向上などだけで、社会保障の財源を確保できるか?高齢者の富裕層を巻き込んだ議論もなされるべきではないか? ・高福祉・高負担国家の課題とは何か? これらの視点をもりこめていればさらに評価が高いものであったと思う。
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継続的な経済低迷は人々の不安や閉塞感を生み出し、政府の政策効果を薄め、利益の減った企業は非正規雇用の拡大を進めるなど雇用システムの変化をもたらした。 日本の雇用システムの3本柱 年功賃金制度 長期雇用制度 企業別組合 これらの雇用システムは正社員の安心な生活をサポートし、政府...
継続的な経済低迷は人々の不安や閉塞感を生み出し、政府の政策効果を薄め、利益の減った企業は非正規雇用の拡大を進めるなど雇用システムの変化をもたらした。 日本の雇用システムの3本柱 年功賃金制度 長期雇用制度 企業別組合 これらの雇用システムは正社員の安心な生活をサポートし、政府にとっても支出する社会保障の負担額が少なくなる(勤続年数に応じて給与が上がり、セーフティーネットの支出が少なくて済む)などメリットがある一方で、非正規雇用者はその雇用システムの恩恵を受けることができず、賃金が低くなるばかりか、公的援助も少ない現実がある。これは、専業主婦や学生アルバイトを前提とした制度設計になってることが背景にあるが、今正社員である人も万が一倒産などでその枠を外れると厳しい状況に陥るということである。不景気が継続すれば、次世代にわたって機会の平等が奪われてしまい、一度落ちたら這い上がれない社会になってしまう、というより昔からそう言う事実はあるのだろうが、日本はさらにそういった傾向が拡大しているらしい。その結果、拡大自殺と言った犯罪が増え、さらにはこうした不遇な人たちの救済のため、社会の負担も増えることになる。格差の拡大が閉塞感や不安を生み、新たな需要を生み出しにくくするなど、政策が空回りする原因になっていると思う。筆者が挙げる、変えるべき現行制度は以下。 国民年金に累進性を導入(今は一律で逆進性があり、多くの税金が充てられている) 雇用保険の用途見直し(失業した人の給付のみに絞る) 同一労働同一賃金(職務給制度) 最低賃金の改善(モデルケースで生活保護より月収が少なくなる場合がある) 奨学金制度の拡充 継続的なデフレの悪循環からの脱却が鍵であると思う。まずはとにかく利益。
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