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土一揆と城の戦国を行く
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土一揆と城の戦国を行く
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本書では室町、戦国時代にかけて頻発した土一揆や戦乱による村人の苦しい生活ぶりを知ることになります。 著者によれば1300年頃から1850年頃は地球規模の「小氷河期」となっていて、特に応仁の乱を挟む100年は「夏が来なかった時代」と言われるほどの厳しい気候だったとされています。つ...
本書では室町、戦国時代にかけて頻発した土一揆や戦乱による村人の苦しい生活ぶりを知ることになります。 著者によれば1300年頃から1850年頃は地球規模の「小氷河期」となっていて、特に応仁の乱を挟む100年は「夏が来なかった時代」と言われるほどの厳しい気候だったとされています。つまり、絶望的な飢饉が日常的に人々を襲う時代だったということになります。 そんなただでさえ生存困難な気候の中、さらに戦乱で田畑は荒らされ、恐るべき荒廃が街を襲っていました。そんな極限状態の中、村の人々はどのように生き抜いたのかということが本書で語られます。この本も私達の固定概念を覆す刺激的な一冊です。私達が想像するよりもはるかにバイオレンスな世界がそこには広がっていました。 暴力という前提がなければ全く生存不可能な世界です。ただ、そんな中でも本書を読めば寺院がある特殊な役割を果たしていたことにも私達は気づかされることになります。これもまた本願寺教団の形成を考える上で大きな示唆を与えてくれる内容でありました。
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戦国時代というと戦国大名や国衆にのみ目が行きがちであるが、著者は「戦国時代における一般民衆」の生き様を一貫して追い続けている研究者である。本書でも戦国時代の一般人の想像を絶する生活を、古文書の記述を通じて描き出している。戦争に巻き込まれた民衆は、家屋を焼かれ、家財や作物を奪われ、...
戦国時代というと戦国大名や国衆にのみ目が行きがちであるが、著者は「戦国時代における一般民衆」の生き様を一貫して追い続けている研究者である。本書でも戦国時代の一般人の想像を絶する生活を、古文書の記述を通じて描き出している。戦争に巻き込まれた民衆は、家屋を焼かれ、家財や作物を奪われ、自身は戦争奴隷として生け捕りに合うという弱者の側面と、村単位で武装して城を持ち、落ち武者の身ぐるみを剥ぐしたたかな強者の側面が両方描かれていて興味深い。豊臣秀吉が戦争奴隷の無効化(戦争で生け捕った民衆を無条件で住んでいた村に返すこと)を宣言していたことも初めて知った。天下人になってからの秀吉はあまり評判が良くないけど、秀吉の出自である一般民衆寄りの政策が意外と存在していることは、もっと広く知られて良いかもしれない。
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