商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 文溪堂 |
| 発売年月日 | 2004/02/01 |
| JAN | 9784894233881 |
- 書籍
- 児童書
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商品レビュー
3.4
5件のお客様レビュー
雪深い山を見ているオコジョのタッチィの立ち姿から始まるこの絵本は、タッチィが仲良しのクマさんが冬眠からさめるのを楽しみにしていること。 どうしたら早く春が来るかなと… うさぎさんは、雪かきすればいいと言うし、シカは花をつんでくればいいと言うし、きつねは南の方へ行けばそこはもう春...
雪深い山を見ているオコジョのタッチィの立ち姿から始まるこの絵本は、タッチィが仲良しのクマさんが冬眠からさめるのを楽しみにしていること。 どうしたら早く春が来るかなと… うさぎさんは、雪かきすればいいと言うし、シカは花をつんでくればいいと言うし、きつねは南の方へ行けばそこはもう春だよと言う。 汽車に乗って行けば…と駅で困っていたら女の子が声をかけてくれていっしょに乗ることに…。 お花畑ではミツバチが花の代わりにはちみつをわけてくれて…と。 タッチィが早くクマさんに会いたいがために冒険をして手に入れたのは、春を感じる花ではなくてクマさんの好きなはちみつだったが、きっと想像以上に美味しかったに違いない。 春の暖かなひざしをあびて、並んで食べてる様子にほっこりする。
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冬眠している仲良しのくまさんのために、はるを探しに南へ列車で旅をするオコジョのタッチィ。女子と仲良くなって、列車で一緒に食事をしたり寝たりする。南に着くとそこはすっかり春だったよ。ときどき言葉がない絵だけのページがあるが、それがまたいい。
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表紙のオコジョの「タッチィ」が一輪の花を持ってじっと見つめる姿に、思わず借りてしまった本書は、その上に乗ったちょうちょもキーポイントとなる、文字通り、仲良しのくまさんのために春を探しに行く、タッチィの旅を通して、読み手にも届けてくれる、春の魅力を存分に楽しめる絵本です。 亀...
表紙のオコジョの「タッチィ」が一輪の花を持ってじっと見つめる姿に、思わず借りてしまった本書は、その上に乗ったちょうちょもキーポイントとなる、文字通り、仲良しのくまさんのために春を探しに行く、タッチィの旅を通して、読み手にも届けてくれる、春の魅力を存分に楽しめる絵本です。 亀岡亜希子さんの絵は初めて見ましたが、そのパステルで描き上げた、素朴ながらも柔らかい風合いのあるノスタルジー溢れる景色は、表紙のそれを見ても分かるような、とても広がりのある開放的な空間に、自然の昔から変わらぬ温かさと雄大さを実感させられながらも、その春特有の明るさに、自然と心がワクワクしてくるような感覚は、扉絵の青い空を走って行くメルヘンチックな汽車からも感じさせる、旅の始まりの予感でいっぱい。 しかし物語は、まだ草の芽ひとつ見えない雪深い山の場面から始まり、それでも春の匂いを嗅いだタッチィは、冬眠中のくまさんが早く目覚めるようにと、春を探しに積極的に動き出すが、それに対する動物たちの色々なアドバイスが面白く、健気にもタッチィは、それを忠実にこなしていく中、きつねから、南へ行けばもう春だと聞いて、汽車の発車する駅へと向かいます。 そして、ふもとの駅に着いたものの、タッチィはどの汽車に乗ればいいのか分からず、うろうろしていたら、駅員さんから切符が無いなら乗れないよと、つれない言葉をかけられ困っていたら、女の子が「一人じゃつまらないから一緒に来てくれる?」と、まさに捨てる神あれば拾う神ありを体感し、待望の汽車の旅の始まりです。 そこでの車窓から見える景色と、車内での二人の様子が昼夜それぞれ左右に並べられた絵には、文字は無くとも旅ならではの楽しい様子を感じられたことに加えて、それだけの長い道のりである時間の経過も示しており、それが翌朝になったときの、汽車の走る周囲に彩られた、花々の目にも眩しい鮮やかさに、一気に景色が様変わりしたことに対する、二人の嬉しい驚きへと繋がっています。 やがて終点に辿り着いて、女の子と別れ、再び一人になったタッチィは、その後も様々な困難と出会い、時には涙を一粒こぼしたりもしましたが、彼の早くくまさんに会いたいという切実で一途な願いと、彼の決して恩を忘れない、その思いやりの気持ちに応えてくれたような素敵な旅の終わりを迎え、それは、亀岡さんの主観的視点と俯瞰的視点を上手く使い分けた描き方に感じられた、まるで小さな彼をいつでも包み込むように見守っていた、自然の大らかさとも繋がった、のどかで和やかな雰囲気に満たされていたのです。
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