1,800円以上の注文で送料無料

殉情詩集・我が一九二二年 講談社文芸文庫
  • 新品
  • 書籍
  • 文庫

殉情詩集・我が一九二二年 講談社文芸文庫

佐藤春夫(著者)

追加する に追加する

殉情詩集・我が一九二二年 講談社文芸文庫

1,045

獲得ポイント9P

在庫なし

発送時期 1~5日以内に発送

商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 講談社/講談社
発売年月日 1997/07/14
JAN 9784061975767

殉情詩集・我が一九二二年

¥1,045

商品レビュー

5

3件のお客様レビュー

レビューを投稿

2012/12/24
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

心を人に与え得て この日 われひとり 花なき庭をゆき 月なき窓を開く。 断章 さまよひくれば秋ぐさの 一つのこりて咲きにけり、 おもかげ見えてなつかしく 手折ればくるし、花ちりぬ。 わがはたち まなびやのふみうりはらひ 国禁のふみよみふけり さけたうべ うたあげつらひ なみだするはひとのしらぬま 犬吠岬旅情のうた ここにきて をみなにならひ 名も知らぬ草花をつむ。 みづからの影踏むわれは 仰がねば 燈台の高きをしらず。 …… ただ思ふ 荒磯に生きて松のいろ 錆びて黒きを。 わがこころ 錆びて黒きを。

Posted by ブクログ

2011/09/15

ひとつひとつの唄からはエントロピイなきエネルギイが見られ、 諧謔的な純度高い清冽な意志は瞠目せざるを得ない。 韻律を収斂し剪定された詩たちには祝福と花束を与えたい。

Posted by ブクログ

2011/01/12

慶應大学・三田キャンパスの片隅に、歌碑が建っている。「さまよひ来れば 秋草の ひとつ残りて咲きにけり おもかげ見えてなつかしく 手折ればくるし花散りぬ」。昔々、既に他の大学に入っていたのだが、諦めきれず慶應を受験し、帰りに、この歌碑を見た。佐藤春夫との出会いである。 詩など、あま...

慶應大学・三田キャンパスの片隅に、歌碑が建っている。「さまよひ来れば 秋草の ひとつ残りて咲きにけり おもかげ見えてなつかしく 手折ればくるし花散りぬ」。昔々、既に他の大学に入っていたのだが、諦めきれず慶應を受験し、帰りに、この歌碑を見た。佐藤春夫との出会いである。 詩など、あまり読まぬ私だが、佐藤春夫はいい。胸がきゅんとするっていうやつだった。やはり慶応に入りたいと思いを強くした。 数年前、熊野速玉大社に詣でた折、その横に佐藤春夫邸が移築され、記念館となっていた。新宮市出身なのだ。そして近くの寿司屋で昼食をとったとき、長年の謎が解けた。秋刀魚の歌の一節「さんま、さんま そが上に青き蜜柑の酸(す)をしたたらせてさんまを食ふは その男がふる里のならひなり」和歌山が蜜柑どころとはいえ、さんまに蜜柑は、いかにもまずそうだと思っていたのだ。寿司屋が言うには、果実は質を上げるために、熟す前に実を間引きする。その摘果という作業でとれた青い、酸っぱい蜜柑を地元の人は焼き魚などに添えるのだそうだ。それなら、うまそうだ。思わぬ収穫だった。 大学も出て、ずいぶん経ってしまって、歌碑の思い出は昔々の事だけれども、本書収録の詩の一節に、こんなのがある。 「我等を指してなげきたる 人を尻目に見おろして 新しき世の星なりと おもひ傲れるわれなりき  若き二十は夢にして 四十路に近く身はなりぬ 人問ふままにこたへつつ 三田の時代を慕ふかな」。 大林宣彦は、佐藤春夫の影響を随分受けているようだ。大林映画ファンにもおすすめしたい一冊である。

Posted by ブクログ

関連ワードから探す

関連商品

同じジャンルのおすすめ商品

最近チェックした商品