商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 早川書房 |
発売年月日 | 2000/11/15 |
JAN | 9784150306519 |
- コミック
- 早川書房
イティハーサ(文庫版)(7)
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イティハーサ(文庫版)(7)
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商品レビュー
5
8件のお客様レビュー
子供の頃、気になっていたけど読んでいなかった本です。 昔の本なのに、全く古さはなく、むしろ今話題になってもおかしくない、壮大な話です。全ての人に読んでもらいたい!
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- ネタバレ
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空子都は鷹野の子を身ごもっている。しかし透祜は空子都が鷹野にかけた暗示を解き、天音の結界も破ってしまう。透祜は面会した天音に、亞神の側につくことを求められるが、自分はどちらの側にもつかないと答える。透祜はもはや妖祜と一体なのだ。 火夷は威神・呪皇にさらわれ、人殺しの過去に苦しめられる。死がその苦しみを解放してくれると唆され、救出に来た鷹野の目の前で身を投げる。 幻霧の森では殺戮が繰り返されている。比々希によって那智は致命傷を負うが、本人の望みで青比古の一刀により絶命。 透祜に神名を授けたことで、鬼幽は不二の内部に侵入。天音と一騎打ちになるが、鬼幽もまた亞神であったことが判明。透祜は陰石の真言告を唱え、不二の結界が消滅。空子都はお腹の子と共に毒をあおって死ぬ。 天変地異が起こり、威神・亞神ともに次々と消滅。やち王が登場し、謎が明かされる。核になるのは、この巻のカバーに描かれている陰陽思想だ。二つの反するものがぶつかり合い、調和が生まれる。善と悪や男と女といった二項対立そのものがバランスをとり、生命の営みとなる。 しかし、人類は情報を蓄積することによって、この調和を乱してしまった。進化する 反調和なのだ。反調和はどこに向かうのか? 世界の謎を説明する声は、一万年後に一神教が現れると予言する。鷹野と透祜は一つに溶け合い、そのものに神鏡を渡すべく超越的な意識体となる。 不二の里は生き残ったものたちにより平和に治められている。青比古のもとにやち王が降りてきて、青比古の心の扉を開ける。青比古と桂が結ばれて幕。 13年かけて描いただけあって、主要登場人物がみな、生き生きと動いている。作者がそれぞれを深く内面化しているからだろう。それだけに火夷や那智の死の場面は迫力があった。最終決戦を前に、皆死を覚悟している感じもあったので、最後は皆殺しにしてしまう永井豪的アルマゲドンを思い描いていたのだが、意外と生き残り、読後感も爽やかだった。 最初からきっちり世界観が構築されており、行き当たりばったりなところもなく重厚な読後感があったが、こういう超越的な世界観は、やっぱり80ー90年代的な感じがする。今だったら、なかなかこういうふうには描けないんじゃないか? この時代を代表する女性SF漫画といえよう。
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