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夢幻会社 創元SF文庫
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夢幻会社 創元SF文庫

J.G.バラード【著】, 増田まもる【訳】

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夢幻会社 創元SF文庫

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 東京創元社/
発売年月日 1993/07/28
JAN 9784488629106

夢幻会社

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2021/09/28

セスナ機を盗み、シェパトンの上空を飛んだブレイクは、操縦を誤って炎上、川へ墜落する。墜落の瞬間、シェパトンが炎に包まれたように見えたのだが、気がつくと川のそばに倒れていた。そこから、鳥の大群と飛翔、街中に花や木があふれるなど、ブレイクの周りでは奇跡が生じるようになるのだが…。 ...

セスナ機を盗み、シェパトンの上空を飛んだブレイクは、操縦を誤って炎上、川へ墜落する。墜落の瞬間、シェパトンが炎に包まれたように見えたのだが、気がつくと川のそばに倒れていた。そこから、鳥の大群と飛翔、街中に花や木があふれるなど、ブレイクの周りでは奇跡が生じるようになるのだが…。 ブレイクのリビドーの暴走と、ある意味聖書的でもある、邪教のような快楽的な奇跡の数々。シェパトンという街を舞台に、サイケデリックなファンタジーの世界が繰り広げられるが、終盤では聖書と同様の裏切り者が現れる。 途中までは悪ノリな感じで進むうえ、性的な悪ふざけとでも言おうか、我々世代にとっては、筒井康隆的な、フロイト心理学のようなリビドー表現の応酬には、苦手な人は目を背けたくなるであろう。 中盤以降には、肉体の話なのか、スピリチュアルな話なのかがわからなくなるトリップ感を備えた文章が続き、それはどっちだ?と気になり始めるとなかなか読み進まない。 バラードの作品はあまり読んだわけではないが、割と晩年の作風なのだろうか。コンセプトはしっかりしているものの、あまり万人向けではない精神世界の描き方が少し引っかかる。 奇跡のユートピアの話なのかと、読者的に不安になったところで、聖書的な断罪と反省という部分(むしろ、ここを書きたかったのだろうとは思うが)で、なんとか納得がいくストーリーではあった。 あとがきに「~ Dream Company」で、「夢の集まり」という現代だったのを「夢幻会社というちょうどよいタイトルにした」と書かれていて、いやいやいや、勝手に会社にするなよとしか思わなかった。なんで? 会社は一つも出てこない。

Posted by ブクログ

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