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太宰治全集(8) パンドラの匣/トカトントン/ヴィヨンの妻 ほか ちくま文庫
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商品詳細
内容紹介 | 内容:パンドラの匣.薄明.庭.親という二字.嘘.貨幣.やんぬる哉.十五年間.未帰還の友に.苦悩の年鑑.チャンス.雀.たずねびと.男女同権.親友交歓.トカトントン.メリイクリスマス.ヴィヨンの妻.冬の花火.春の枯葉 |
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販売会社/発売会社 | 筑摩書房 |
発売年月日 | 1989/04/01 |
JAN | 9784480022585 |
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太宰治全集(8)
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商品レビュー
4.4
11件のお客様レビュー
終戦を迎え、無頼派を…
終戦を迎え、無頼派を自認しはじめた著者が思いをぶつけた作品が並ぶ。「パンドラの匣」や「十五年間」に強く表れている。
文庫OFF
比較的有名な作品としては「パンドラの匣」「ヴィヨンの妻」などを所収。なかでも白眉は「パンドラの匣」で、療養所という特殊な環境下で描かれる独特の人間模様がじつに「楽しい」。登場人物はみな病人であるはずなのに辛気臭さが微塵もなく、ともすれば病気と無縁の生活を送っているわたしもその空間...
比較的有名な作品としては「パンドラの匣」「ヴィヨンの妻」などを所収。なかでも白眉は「パンドラの匣」で、療養所という特殊な環境下で描かれる独特の人間模様がじつに「楽しい」。登場人物はみな病人であるはずなのに辛気臭さが微塵もなく、ともすれば病気と無縁の生活を送っているわたしもその空間に身を置いてみたいと思った。また、わたしは昭和期の風俗が書かれている作品(広瀬正『マイナス・ゼロ』京極夏彦「百鬼夜行シリーズ」など)が好きなので、津軽に疎開してからの生活を描いた一聯の私小説も、どこまでが実話に基づいているのかわからないが、たんなる内容以外の部分も含めて興味深く読んだ。戯曲も2篇収められているが、太宰治が戯曲も手掛けているとは知らなかったので、今回読むことができてよかった。
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歌広場のハイボールみたいな1冊。ただひたす粗悪一直線な飲み物を、あそこまで飲んでヒーフー騒ぶことができるのは一体どうしてなのだろう。 戦争が開けてすぐで作品ばかりだからなのかどうか知らないが、生粋のクズが8巻にはたくさん出てきた。その中には無論太宰も含まれており、以前の文集に見...
歌広場のハイボールみたいな1冊。ただひたす粗悪一直線な飲み物を、あそこまで飲んでヒーフー騒ぶことができるのは一体どうしてなのだろう。 戦争が開けてすぐで作品ばかりだからなのかどうか知らないが、生粋のクズが8巻にはたくさん出てきた。その中には無論太宰も含まれており、以前の文集に見られたような、人と人が心を通わせてほっこりするような素敵な話はまるで皆無で、堕落した人間の性根腐りきったどうしようもなさ、そしてそれに振り回される心優しき人々の尊き苦悩が焼き付けらている。 なかでも「親友交歓」に出てくる男は誰でもぶん殴りたくなるような逸材ではないか、ノンフィクションっぽいのがさらに救いようがない。事実は小説よりも奇なり、か。
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