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老いたる霊長類の星への賛歌 ハヤカワ文庫SF
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商品詳細
内容紹介 | 内容:汝が半数染色体の心・エトセトラ、エトセトラ・煙は永遠にたちのぼって・一瞬のいのちの味わい 友枝康子訳. ヒュ-ストン、ヒュ-ストン、聞こえるか? 伊藤典夫訳. ネズミに残酷なことのできない心理学者・すべてのひとふたたび生まるるを待つ 友枝康子訳 |
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販売会社/発売会社 | 早川書房/ |
発売年月日 | 1989/06/30 |
JAN | 9784150108267 |
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老いたる霊長類の星への賛歌
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老いたる霊長類の星への賛歌
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商品レビュー
3.4
14件のお客様レビュー
ティプトリーの傑作S…
ティプトリーの傑作SF中短編集。ティプトリーの作の中では一番キツい内容が多い。「一瞬のいのちの味わい」の衝撃が忘れられない。
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極めて分かり難い設定…
極めて分かり難い設定が徐々に解け、小説の全体像が顕れると同時に、ジェンダー・テーマが浮かび上がる仕掛けの短編集。
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※このレビューにはネタバレを含みます
ジェームズティプトリージュニアはすごいなぁ。いつもそう思う。何がすごいのか? それは命に関する緻密な描写と随所に感じられる懐の深さ。 大抵のSF作品は時が流れるにつれて時代遅れになる傾向にあるんだけど、彼(彼女)のSFは生命に関するとても根源的な要素が描かれているので、今でも、多分100年後でもその発想力に度肝を抜かれる。例えるなら、アガサ・クリスティのミステリがいつの時代でも通用するのとおんなじ感じ。 好きな作品は下記の通り。 汝が半数染色体の心… 染色体の単数体(XかYのみの1つの染色体を持つ)フレニと、その倍数体であり単体生殖をするエスザアンの奇妙な関係が描かれる。彼らは一世代ごとに交代し、お互いに親と子の関係(フレニがエスザアンを生み、エスザアンがフレニを生む)である。 主人公たちは調査隊として彼らの星に赴き、彼らが「人類」か否かの認定に、彼らと交配が可能かどうかを基準にするんだけど、この場合フレニが人類でエスザアンは違うとなるのが面白い。また、フレニには、単体の染色体の持ち主ならではの魅力(混じりけなしのXまたはY染色体の顕現)があるという。どんな姿なのか見てみたい! 一瞬の命の味わい… 人類自体が精子で他の星系にいる卵子に飛び込んでいく存在でしかないという話! もうすごすぎる!どうやったらそんなの思いつくんだろう!? エヴァとかもそういう内容だよね。そしてその本題に入るまでの宇宙船の中の人間関係も緊張感があり、退屈しない。 解説や前書きで、この作品群がジェームズティプトリージュニアが女性であることが判明しつつある時期のものであることが触れられている。そのせいか、性にまつわる話が多く、作品の中で女性の存在感が強くなっているように思える。 ジェンダーフリーが比較的進んだ現在では、まえがきのル・グウィンの言うとおり、これらは本物の作品で、そこに作者の性別なんて関係ないと思うし、そう考える人の方が多いのでは。とはいえ、上記の作品の傾向に加えてバッドエンドが多いことから、当時の作者の気持ちや周囲からの反応を想像してしまう。 でも、そのペテンにかけたこと自体が、作者自身の魅力になってるのだから、やっぱりジェームズティプトリージュニアはすごい!
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