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重力が衰えるとき ハヤカワ文庫SF
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 早川書房/ |
発売年月日 | 1989/09/15 |
JAN | 9784150108366 |
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重力が衰えるとき
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重力が衰えるとき
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猥雑な歓楽街を舞台にしたハードボイルドなイスラミック・サイバーパンク。アラブの常套句や言い回し、ラマダンなどのイスラム要素が織り込まれた中東味溢れる世界観に、サイバーパンクガジェットが見事に融合する様が秀逸。面白すぎて読むのが止まらず、久々の一気読みでした! 主人公マリードはフ...
猥雑な歓楽街を舞台にしたハードボイルドなイスラミック・サイバーパンク。アラブの常套句や言い回し、ラマダンなどのイスラム要素が織り込まれた中東味溢れる世界観に、サイバーパンクガジェットが見事に融合する様が秀逸。面白すぎて読むのが止まらず、久々の一気読みでした! 主人公マリードはフリーで探偵業を営むアラブ人青年で、行きつけの店を転々とハシゴする典型的な夜の街の住人。格好付けようにもどうにも上手くいかないコミカルなヌケ具合と、意外に良い奴で友達想いなのが好感度大。恋人はMTFトランスの美女(プレイボーイでどうやら男も純女もいけるらしい)、そして性懲りもないジャンキー。キャラ設定的にこのアンチヒーローっぷりは、DCコミックのオカルト探偵ジョン・コンスタンティンを彷彿とさせます(ちなみに話ズレますが、キアヌ・リーヴス主演の映画化作品『コンスタンティン』の続編がやっと完成したらしい。日本では2025年上映予定とのこと。待ち遠しい)。周囲の友人たちは民族、人種、ジェンダー、セクシュアリティ入り乱れる多様性の境地で、若干自分の交友関係と似通った絵面とやりとりに既視感…和みますけど、作者は確実にこっち側の住人ですねw 依頼人を筆頭に次々と人が殺され凄惨極まる猟奇殺人の趣を呈してくる中、街を牛耳るギャングのボスの思惑にハメられ電脳化手術を受ける羽目になり、殺人兵器にされてしまうマリード。 ソフトから別人格をインストールしたり、体の感覚を遮断することが出来るようになったものの、せっかく苦悶と苦痛の末に手に入れた機能をあまり活用できていないという、煮え切らない展開がもどかしい。後半は予想に反して肉体派なハードボイルド・クライムサスペンスであっという間に大団円を迎え、割とあっさり目の肉弾戦で呆気なく終焉。 今作でイマイチ本領発揮した感のない電脳化、もしかすると続編の『太陽の炎』では機能を駆使して活躍してくれるんじゃないかと期待が高まります。 キャラ立ちしまくりの雑多な登場人物たちとの絡みや、アラブの礼儀作法とコーランの文言が飛び交うエキゾチックな世界観が他に類のない圧倒的な魅力を放っている本作は、マリード・シリーズ第一作目。ここから『太陽の炎』『電脳砂漠』『Budayeen Nights(未邦訳/短編集)』の3冊へと続いていきます。まだまだしばらくはこの世界に浸れそうで楽しみ。インシャラー。
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めちゃくちゃ面白かった、サイバーパンク、ハードボイルド、ドラッグ、性転換、イスラム文化、、、などなど。最高の混沌。
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SF。ミステリ。電脳×ハードボイルド。 近未来・イスラム文化・SF・探偵という組み合わせが素晴らしい。 SF的に、珍しいアイディアというわけではないが、作品全体の雰囲気は、完全に初めて感じた世界観。 自分の知らない世界に触れる、という点が、個人的にSF小説に一番求めるポイントなの...
SF。ミステリ。電脳×ハードボイルド。 近未来・イスラム文化・SF・探偵という組み合わせが素晴らしい。 SF的に、珍しいアイディアというわけではないが、作品全体の雰囲気は、完全に初めて感じた世界観。 自分の知らない世界に触れる、という点が、個人的にSF小説に一番求めるポイントなので、この作品はまさに理想的な作品。 最初から最後まで夢中で読んだ。 傑作だと思う。
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