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九龍城探訪 魔窟で暮らす人々 City of Darkness
3,850円
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | イースト・プレス |
発売年月日 | 2004/02/25 |
JAN | 9784872574234 |
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九龍城探訪 魔窟で暮らす人々
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商品レビュー
4.2
34件のお客様レビュー
廃墟に関する本を探していた際にAmazonのお勧めに出てきた本。 世界でも最大規模のスラム街として名の知れた香港の九龍城。1994年に残念ながら取壊しとなったが27000㎡の敷地に約350棟の建物がぎゅうぎゅうに立ち並び最盛期は約33,000人が住んでいたらしい。 実は建物の...
廃墟に関する本を探していた際にAmazonのお勧めに出てきた本。 世界でも最大規模のスラム街として名の知れた香港の九龍城。1994年に残念ながら取壊しとなったが27000㎡の敷地に約350棟の建物がぎゅうぎゅうに立ち並び最盛期は約33,000人が住んでいたらしい。 実は建物の構造等ハード面に興味を持ち購入したのだが、どちらかといえば城での生活事情や住人の半生が中心だった。しかしながらこれはこれでとても面白かった。 「食べるものだと思われているから鳩にお金をかけるのは馬鹿らしいと思われている。」と鳩ブリーダーのチャンクァンリョン氏がサラッと発言し自国との食文化の違いを感じた。犬肉ヘビ肉はまだしも鳩も食うのか。 本書を執筆したのは写真家2人。 九龍城の住人や店子へ取材をしたもので今はもう決して目にすることが叶わない城内部の写真がふんだんに掲載されている。 いや~、写真を見る限り不衛生でごちゃごちゃしている。カオス。 福利会(175頁)やチェンクーンイウ氏の歯科医院(190頁)、城外では普通かも知れないがとても衛生的に見える。 潔癖には絶対住めないけど、建物自体が生物のようなその妖しさに魅かれてしまう。 ベランダには洗濯物や植木鉢が好き勝手に吊るされている。 最近の綺麗な建物にはどこか無機質な感じを受けるが九龍城からは人間の営みを濃く感じる。 159頁のキャプションにもあるが、ベランダは無茶苦茶に取り付けられており柵に統一感が無く、つぎはぎ手作り感が見える。 (というかまずベランダの高さが揃っていない!) 無秩序なのは勿論ベランダだけではなく、九龍城内の店舗では従業員の保険加入義務もない、休日手当も出さない、営業許可不要(税金を納めない)、その他諸々の許可(衛生や消防など)も不要。着色料の使用基準も知らずに使っていたようだ。 唯一の規制が45メートル以下の高さ制限。これは啓徳空港が近かった為らしい。 しかしそんな無法地帯でもそれなりの秩序があったらしく、泥棒と麻薬所持は多いものの、意外にも大きな犯罪は香港の他地域に比べてむしろ少なかったらしい。 警察がきちんと定期巡回をおこなっていたのも驚きだ。買収されていた警官も多かったようで効果はなかったらしいが、少しは抑止力になったのでは。 ここの住人はここにしかない居場所を守るため、近隣同士のつながりが強く、犯罪が起きにくかったのだろうか。 日本でも治安が悪いとされている地域、実際の犯罪率を見ると他地域よりも低かったりするものだ。 インタビューを受けていた32人の内、歯科医のウォンユーミンさんが印象に残った。 他の住人は補償額に納得いかず不満たらたらの中、この人も満足とはいかないようだが、何も変えることはできないと、政府の言うことを受け入れるという。 「誰にも迷惑をかけないから誰も迷惑をかけないでくれ。」 「これまでここを出ることがなかったから、外の世界のことなんてわからないんだよ。」 無欲さと諦観と。 こんなこと思うのも偏見で失礼ではあるが、中国の方には珍しいタイプだなと少し思った。
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「東洋の魔窟」を大解剖した一冊。 九龍城に魅了された人達には是非手に取ってもらいたい。当時九龍城砦に住んでいた人へのインタビュー、内装や生活の様子が写真付きで詳しく書かれている。 住人の私生活メインで、今や取り壊されてしまった建物なのでしかたがないが、外観の写真がもっと沢山あれば...
「東洋の魔窟」を大解剖した一冊。 九龍城に魅了された人達には是非手に取ってもらいたい。当時九龍城砦に住んでいた人へのインタビュー、内装や生活の様子が写真付きで詳しく書かれている。 住人の私生活メインで、今や取り壊されてしまった建物なのでしかたがないが、外観の写真がもっと沢山あれば良いと感じた。
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九龍城が好きな人なら持っていて損はないバイブル的な本だと思います。写真が多いのはもちろん、当時お住みになっていた方たちのお話や成り立ちの歴史なども書かれていて勉強になる一冊です。
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