商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | みすず書房 |
発売年月日 | 1997/10/13 |
JAN | 9784622049111 |
- 書籍
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結ぼれ
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結ぼれ
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商品レビュー
4.3
5件のお客様レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
相手の心の中を勝手に感じ・悟り・慮り、そしてそれに恐れ・怯えたり、怯えないことに怯えたりを、お互い勝手にしている。 数学の命題問題のようにややこしく、読み進めるのはなかなか大変だった(理解できたとは思っていない)けど、心の中の一瞬の渦を文章に起こしているようだったり、他者に幻想を抱き勝手に期待し(そして勝手に裏切られ)たりする様のようでもある。 最後に当たる5章に行き着いたときに、急に仏教的・東洋的な言葉や思想が交じって興味深い。『1本の指が月を指し示す』のくだりは解説も合わせて、すごく好き。 安谷白雲『言葉というものは、あたかも月をさす指のようなもので、指の示す方向において、みずから月を見出さなくてはならないと同じく、言葉そのものは、真の事実ではない。ただその言葉によって真の事実を悟ることが肝要である』
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私はこの本の感想を書こうとした。 彼女は私がこの本の感想を書こうとしたことを知っている。 私は彼女が私がこの本の感想を書こうとしたことを知っていることを知っている。 彼女は私がこの本の感想を書こうとしたことを知っていることを知っていることを知らない。 私は彼女が私がこの本の……
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『自分が思う相手の気持ちと、相手が思う自分の気持ちは決して一致しないものなのだ!』という事は理屈ではわかっていても、決して納得することは出来ないものです。 相手を思うあまりに深い思考の渦に呑み込まれ、相手もまた自分のことを思ってくれるあまり、深い思考の渦に呑み込まれてしまう様子が...
『自分が思う相手の気持ちと、相手が思う自分の気持ちは決して一致しないものなのだ!』という事は理屈ではわかっていても、決して納得することは出来ないものです。 相手を思うあまりに深い思考の渦に呑み込まれ、相手もまた自分のことを思ってくれるあまり、深い思考の渦に呑み込まれてしまう様子がこの『結ぼれ』には描かれています。 人はなかなか自分の置かれている状況を客観的に把握できません。 と同時に、理屈では理解しても、この罠から抜け出す事も出来ません。 心の底からわき上がる感情は決してコントロールの効かないものですから、どうしようもない事なのでしょう。 この本が理解できない人は、とても救われているでしょう。 自分がこの本の状況と同じ思考に陥ってしまっている事に気付いてしまったら、救われる事はないでしょう。 でも、自分の状況を客観的に理解できたとき、救いの道は開かれている様には思えます。 思考の幅を広げ選択肢を多く設ける。 少年時代に、僕が救われた様に、救われた人は大勢いるのではないでしょうか?
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