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厩舎物語 ちくま文庫
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厩舎物語 ちくま文庫

大月隆寛(著者)

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厩舎物語 ちくま文庫

836

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 筑摩書房/
発売年月日 1999/05/24
JAN 9784480034809

厩舎物語

¥836

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2011/09/09

地方競馬の厩舎の裏事情ルポルタージュ 1980年代末頃の大井競馬場の舞台裏。 華やかな中央競馬と違って、少ない競争馬資源で興業を行わなくてはいけない地方競馬には、いろいろな制約が多く、厩舎で働く厩務員の仕事や生活も大変だったようです。このルポは今から20年以上前のものであり、現在...

地方競馬の厩舎の裏事情ルポルタージュ 1980年代末頃の大井競馬場の舞台裏。 華やかな中央競馬と違って、少ない競争馬資源で興業を行わなくてはいけない地方競馬には、いろいろな制約が多く、厩舎で働く厩務員の仕事や生活も大変だったようです。このルポは今から20年以上前のものであり、現在がどうなのかは判りません。しかし厩舎で働くということは、馬という生き物が大好きで、世話をすることやその馬がレースで好走することに喜びを感じる人でないと続かない世界であることは、今も変わらないと思います。この本では、そういう競馬に関わる人たちを描いています。 地方競馬は現在衰退しつつあります。中央競馬とは違って、なかなか判りにくい地方競馬の裏事情や厩舎運営、厩務員の生活などとても興味深い内容でした。 名馬物語として登場するのは、80戦以上走って1勝しかできなかった普通の馬、ダイキヨヤングの物語です。最初はどこが名馬なのかと思いましたが、厩舎のために黙々とレースで走り続け、勝てなくても多少なりとも賞金を稼いで厩舎を助け、手の掛からない大人しい馬は、厩舎運営には有り難い存在であるようです。時間が経って彼と関わる厩務員との間には、信頼感とか愛情みたいなものが芽生え、彼を特別な存在として見るようになる。レース中の事故で逝ってしまった馬と厩務員たちの様子が、著者には印象深かったのかもしれません。 競争馬が経済動物と言われるようになったのは、昭和40年代頃からなのだそうですが、馬の世話をする人間には、そういう一言で片づけられない事情がある。 競馬を楽しんでいる自分も、この本を読んでみて、競馬に対する見方が変ったように思います。レースで負ける馬にも「一頭の馬」としての人生があり、大切な存在として価値を認めてあげなくてはいけない。馬と厩務員たちの努力があって、レースが成立しているということを改めて認識しなくてはいけないと思いました。

Posted by ブクログ

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