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情報の文明学 中公文庫
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情報の文明学 中公文庫

梅棹忠夫(著者)

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情報の文明学 中公文庫

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 中央公論新社/
発売年月日 1999/04/18
JAN 9784122033986

情報の文明学

¥754

商品レビュー

4.1

61件のお客様レビュー

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2010/05/28

そう必要ではない領域…

そう必要ではない領域の知識も掻き集めたいのなら。

文庫OFF

2025/04/06

梅棹氏の『知的生産の技術』を読んで感銘を受けたため、著者が生前に「情報」についてどのような考えを持っていたのかを知りたいと思い購入。 本書は文庫本にして300ページほどのボリュームであるが、体系的に一冊を書き下ろしたものではなく、長い年月をかけて考え続け温めてきた論考を3部構成...

梅棹氏の『知的生産の技術』を読んで感銘を受けたため、著者が生前に「情報」についてどのような考えを持っていたのかを知りたいと思い購入。 本書は文庫本にして300ページほどのボリュームであるが、体系的に一冊を書き下ろしたものではなく、長い年月をかけて考え続け温めてきた論考を3部構成にしたものである。 著者がまえがきを記したのが1988年5月であるのだが、本書の出発点ともいえる論文である『情報産業論』が発表されたのが1963年というのであるから、高度経済成長期からバブル期までのおよそ四半世紀の長きにわたり議論されてきたテーマであったことがわかる。 『情報産業論』での考察では、人類の産業の展開史を「農業の時代」「工業の時代」「精神産業の時代」の3つに区分し、それぞれに対して生体史観的に「内胚葉(消化器系)の時代」「中胚葉(筋肉系)の時代」「外胚葉(脳神経系)の時代」と対応付けていることはよく知られている。 そのうえで、第一次産業(農業)、第二次産業(工業)、第三次産業(サービス業)の区分には対応しないとしていることがポイントであろう。 特に、工業主義一辺倒であった1960年代初頭に、工業の時代の次に到来するのが「精神産業の時代」、すなわち脳神経系に訴える材やサービスが中心となる産業であろうと見通していることが驚嘆に値する。 そして、この精神産業こそ、情報産業に他ならないとしているのである。 改めて指摘するまでもないが、梅棹氏の卓越性は、この文明史観に基づいた先見性なのだと思い知らされる。 自分は90年代半ばに社会人となったいわゆる氷河期世代であるが、この頃に言われていた「情報産業」とはいわゆるコンピュータ産業のことを指しており、この認識がいかに表層的なものであったか思い知らされる。 梅棹氏は「情報」というものを、シャノンのサイバネティクスで論じられているようなビットで表すデジタル情報ではなく、より広く大局的に捉え、「人間と人間のあいだで伝達されるいっさいの記号の系列」と定義している。 産業論的には、コンピュータ産業やメディア・放送産業のみならず、教育産業、観光業や宗教に至るまでも情報産業にカテゴライズされるというのである。すなわち情報というものを、言うなれば「脳神経系に訴えかけ体験や行動を誘発するもの全般」と扱っているのである。 そう考えると、確かにメディア産業や情報通信産業は情報を流通させるために重要な役割を果たしてはいるものの、それらは情報網であるにすぎないことがわかる。 むしろ現代では、情報網を伝って届けられる情報を活用しなければ、仕事のみならず日々の生活すらままならない。 ビジネスにおける競争のみならず、受験における競争ですら「情報戦」と言われるのもうなずける。まさに現代は情報なくしては生存競争に勝ち抜いてくことのできない時代であり、モノやサービスの価値でさえも(ブランド価値やSNSによるクチコミ・レイティングも含め)情報によって左右される時代なのである。 アルビン・トフラーが1980年に『第三の波』を出版し、第一の波が農業革命、第二の波が産業革命とし、第三の波が脱工業化社会を実現する情報革命だとして世界中で話題となったが、この出版よりはるか前に次代を看破していた梅棹氏の先見の明にはやはり脱帽せざるを得ない。 梅棹氏の考えに立脚するならば、コンピュータ、インターネット、スマートフォン、AIなどのテクノロジーは「情報の増幅器・変換器」と捉えることができ、その発達とそれに伴う各種サービスの普及こそ、あらゆるものを情報として扱ってきた結果としての「情報化社会」なのではないか。 情報化とはコンピュータ化やデジタル化ではないのだ。 このことはこれからの時代を生きていく上で重要な示唆を与えてくれる。 情報コミュニケーションが活発になれば、それだけ新しいアイデアや考えが創発され、新しいパラダイムや社会への転換が生まれやすくなるというメリットがあるだろう。 しかしその一方で、自分の好みの情報しか届かず、異なる考えに触れることが困難になっていると言われる近年のSNS上の問題に象徴されるように、思想や価値観の均質性が推進されてしまうという危険性も孕んでいることも事実である。 本書はインターネットが登場する前に著されたものの、情報というものの本質と、それとの向き合い方や付き合い方を再考させてくれる名著といえる。 第3次AIブームが過熱している今こそ、知の巨人の肩の上に乗せていただくことの重要性と有難みを痛感した一冊であった。

Posted by ブクログ

2024/06/19

情報の文明学 著:梅棹 忠夫 紙版 中公文庫 う 15 10 現代の情報化社会の到来を予見した書とし、文明と見なして考察を行ったものと紹介されています。 本書が書かれた1988年は Internet が誕生した年、商用化されたWindows3.0 は1990年の発売ですので、確...

情報の文明学 著:梅棹 忠夫 紙版 中公文庫 う 15 10 現代の情報化社会の到来を予見した書とし、文明と見なして考察を行ったものと紹介されています。 本書が書かれた1988年は Internet が誕生した年、商用化されたWindows3.0 は1990年の発売ですので、確かに情報産業が台頭しつつある時期と重なっています。ちなみに家庭用のワープロが発売されたのは、1985年で、カシオとキャノンが商品化し、50,000代でした。 タイプライターで四苦八苦していて、ワープロで簡単に修正ができるようになって、ネットワークでメールや共有ができるようになり、SNSによって、世界に拡散していく。その原点の年に本書は世にでているのである。 3部に分かれていて 1部:新聞業界から放送業界へ、第3次産業(商業、サービス)から、情報産業が分離していく 新聞人からの文化と脱却の行為を情報化と読んでいる 2部:情報と情報産業との違いや、関連を取り上げている。情報とは何かをその中で問うている 3部:コンピュータの導入は、情報産業自体に止まらず、第1次産業(農林漁業)や、第2次産業(工業)などにも、影響を及ぼし、産業全体が高度化していく 気になったのは、以下です。 ・放送人の発生と成長の歴史は、ある意味では、新聞人からの分化と脱却の歴史であるといえるかもしれない  民間放送がはじまったころ、スタッフのおおくは、新聞社からやってきた ・農業から工業へ、工業から情報産業へと産業がおきかわっていくわけではありません。  そうではなくて、併存しながら、重点がうつってゆくということなのです ・現代は、あきらかに産業革命以後の工業化の波が全世界をひろくおおいつつある時代であります ・工業化イコール近代化とかんがえていた時代はもうすぎさって、今日は、脱工業化イコール近代化、現代化、あるいは未来化なのであります ・情報の蓄積ということのもっている文明史的意味をしっかりつかまえる必要がある  まあ、情報の論理ですね  情報とはいったいなんなのかということを、はっきりさせておく必要があるのですよ ・情報を入れることによって、ハードあるいはものの価値があがるということが多少わかってきた。 ・情報というものは、コミュニケーションとは区別しなければなるまい  情報は、おくり手からうけ手へながされるものとはかぎらない  情報にはおくり手も、うけ手もないのだ  情報は甘えく存在する。世界そのものが、情報である ・紙は聖書を印刷するために存在したのではない  印刷の可能性が出現するとともに、ありとあらゆる、種々雑多な情報が紙のうえにのりはじめたのである ・工業の時代になっても、農業が消滅するわけではない。むしろ、工業製品としての農機具の発達、あるいは肥料、農薬などの大量生産によって、農業それ自体は、工業の時代にはいってから飛躍的にその生産量を拡大したのである ・情報産業の時代にあって、工業は消滅するどころか、ますます発展する  しかし、価値の基準は、すでに工業の時代のものとはおなじではない ・人間ー自然系、でつくりだしたシステムを生態系と名付け、それに対して、その後の人類がつくりだした  人間ー装置系、のことを文明系とよぶことはゆるされるであろう  そして人間の歴史は、生態系から文明系への進化の歴史であった ・書店の店頭では、立ち読みお断り、が原則である  店頭でよんでしまえば、本は買わなくて済む、それでは本屋はこまる  情報には、しってしまえばそれまで、という性質がある  情報を手にいれるためには、さきに金を払わなかければならない ・古典というものがある  それは数百年まえ、場合によると千年、二千年まえにつくられた情報である  情報はあたらしいものでなければならないといったが、そうなら、なぜ古典というものが存在するのか  人々はなぜ、ふるい情報をよもうとするのか。  ここに情報というものが持つ、奇妙な性質のひとつがある ・古典だけではない。現代におけるおびただしい情報は、すべて人間の歴史はじまって以来の累積物である 目次 まえがき Ⅰ 放送人の誕生と成長 情報産業論 精神産業時代への予察 情報産業論への補論 四半世紀のながれのなかで Ⅱ 情報産業論再説 人類の文明史的展望にたって 感覚情報の開発 『放送朝日』は死んだ 実践的情報産業論 情報経済学のすすめ Ⅲ 情報の文明学 情報の考現学 『情報の文明学』への追記 解説 ISBN:9784122033986 出版社:中央公論新社 判型:文庫 ページ数:320ページ 定価:686円(本体) 1999年04月18日

Posted by ブクログ