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さいはての二人
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商品詳細
| 内容紹介 | 内容:さいはての二人. 約束. 遮断機 |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 角川書店/ |
| 発売年月日 | 1999/12/15 |
| JAN | 9784048731492 |
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さいはての二人
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商品レビュー
3.9
9件のお客様レビュー
中短編が3つ。私はタイトルになっている『さいはての二人』よりも、『約束』が好きかな。オチが。『遮断機』については、そうだよなぁ〜って思った。 ただ、どれも胸に結構くるものがあって、とても良かった。
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鷺沢萌さんの作品 しばらくぶりに読見ました。 うまく言えないけど 反骨精神っていうのかな その表現が刺さります。
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鷺沢 萠の【さいはての二人】を読んだ。 初めて読む作家だが、読み終わって受けた衝撃が2つある。 ひとつは作品の内容。この本は表題作の「さいはての二人」と「約束」「遮断機」の3編の中篇・短編が 収められた作品であるが、3作すべてがものすごく良かった。「遮断機」などは浅田次郎の...
鷺沢 萠の【さいはての二人】を読んだ。 初めて読む作家だが、読み終わって受けた衝撃が2つある。 ひとつは作品の内容。この本は表題作の「さいはての二人」と「約束」「遮断機」の3編の中篇・短編が 収められた作品であるが、3作すべてがものすごく良かった。「遮断機」などは浅田次郎の短編を彷彿さ せるような感動物語である。 「さいはての二人」は主人公の美亜が日本とアメリカのハーフであり、恋の相手の宮本さんが日本と韓国 のハーフというお互いの似た環境の中で育む不思議な恋愛物語だ。それゆえにお互いの中のアイデンティ ティへ葛藤が交差し合い、それが物語の底辺で深く静かに佇む。 おそらくこの作品には作者自身の(父方の祖母が韓国人)という環境の中で生まれたアイデンティティへ の問題提起が反映されていると思われる。 いまでこそハーフといえば「かっこいい」とか「お洒落」などという感覚を持つ人が多いかもしれない が、いわゆる「在日」(個人的にこの表現は好きではないが、ここではあえて使わせてもらう)の人たち は、ふたつの祖国と、己のアイデンティティに対して、いつも不安と葛藤を抱えているような気がしてな らない。「同じ人間なのに」と思うのは純血民族として生まれ育ち差別や偏見という恐怖を味わう事なく 生きている僕のエゴだろうか。最後は切ないながらもハッピーエンドで読後感が非常に良かったし、考え させられるものがたくさん詰まった作品だった。 「遮断機」という作品はその作風が好きだ。うまく伝えられないが、失恋やうまく行かない日々の中で死 にたいと思う主人公の笑子が、小さい頃から家族同様に世話になった「おじい」と酒を酌み交わし先を見 出していく物語。物語終盤の笑子とおじいの会話で胸がグッと詰まった。愛に溢れた泣かせる物語であ る。 そして2つ目の衝撃は作者の鷺沢 萠がすでに他界しているという事であった。この本を読み終わってあ まりにも面白かったので他の作品も読みたいと色々と調べていたときに知った。 2004年4月11日、自宅トイレで首を吊り、自殺した。享年37(35歳没)という若さである。 非常に惜しい人物と才能だと思う。 辛くとも生きてさえいれば・・・と思うのはこれも僕のエゴなのかもしれないが、彼女が生きていたとい うアイデンティティはこの作品を通じて、僕の心にしっかりと刻まれた。
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