商品詳細
内容紹介 | 『青の炎は、赤い炎以上の高温で燃焼する』――嵐の二宮和也主演で映画化されたミステリー。湘南の高校に通う秀一は、母と妹との三人暮らし。しかしその生活を脅かす男の存在が秀一を苦しめ、完全犯罪へと走らせる・・・やりきれない切なさの中にも、湘南の海沿いの風を切る秀一の姿が読者を味方につけてしまう、そんな爽やかさが残る一冊。 |
---|---|
販売会社/発売会社 | 角川書店/ |
発売年月日 | 1999/10/30 |
JAN | 9784048731959 |
- 書籍
- 書籍
青の炎
商品が入荷した店舗:店
店頭で購入可能な商品の入荷情報となります
ご来店の際には売り切れの場合もございます
お客様宅への発送や電話でのお取り置き・お取り寄せは行っておりません
青の炎
¥1,540
在庫なし
商品レビュー
4
173件のお客様レビュー
初の貴志作品。 母と妹想いの少年が犯罪を重ねていく。元義父を殺すまでは、応援してしまうような気持ちでハラハラしながら読んでいたが、同級生殺しのときは読んでいて辛くなってしまった。 友達の『無敵の大門』は誰からも好かれて敵がいないから無敵の…というあだ名を主人公が付けた。そんな大...
初の貴志作品。 母と妹想いの少年が犯罪を重ねていく。元義父を殺すまでは、応援してしまうような気持ちでハラハラしながら読んでいたが、同級生殺しのときは読んでいて辛くなってしまった。 友達の『無敵の大門』は誰からも好かれて敵がいないから無敵の…というあだ名を主人公が付けた。そんな大門が僕は怒らないことにしてると言い、「一度火をつけてしまうと、いかりの炎は際限なく燃え広がり、やがては、自分自身をも焼き尽くすことになるって」と、祖父の教えを語った言葉が胸に残った。この言葉こそがこの話の伝えたかったことをストレートに言い表しているのだろうな。 残念ながら秀一を改心させることはできなかったけど… 驚くほどのまっすぐさと怒りが彼を自滅に導いたのだろうな…
Posted by
少年が徐々にダークサイドに堕ちていく様がリアルに描かれていました。1番思ったことは、母がもっとしっかりしないとということでした。せっかく友人には恵まれていたのに、最も近しい親が頼りないというのが、秀一の不幸なところでした。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
母に勧めてもらって読んだ作品。 まるで悪い夢をみていたような読後感を味わう。 殺人イコール全てが悪というわけではないと改めて考えさせられる作品。 てっきりミステリだと思って読んでしまっていたので、どっちかというと「こころ」とか「山月記」とか「罪と罰」のような人間の道徳感に訴える授業で取り扱われそうな作品だなと感じた。また、途中で出てくる「檸檬」とか取り上げてくる題材がいちいち暗い。 全体的にはストーリー展開はこうなるんだろうな、という予想はつくし、最後おそらく主人公が自殺してしてしまうだろうというのも想像できた。 とにかく長い笑 本当に暗い話だけど、結局殺人とか犯罪を犯す人の心理はこういうものなのではないかなと思った。好き好んで殺人をしようなんて人は少ないと思うし、その人にとって殺すしか方法のない時に殺人という選択肢があってたまたまそれを実行してしまったというだけだということ。 自分が当たり前のように生きている毎日があらためて幸せなんだと感じさせられる。 私がもっと年取ってからもう一回読んだらもっと、深く考えながらこの作品を読めるのかもしれない。まだ若かったかもしれない。
Posted by