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地中海(1) 藤原セレクション
1,320円
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 藤原書店/ |
発売年月日 | 1999/01/30 |
JAN | 9784894341197 |
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地中海(1)
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地中海(1)
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フローベルは地中海の環境の分析を始めるのに陸地から始めている。しかもこの「環境」というのはあくまで人間から見た自然である。自然が人間の社会形成にどう影響を与えているかという観点から分析を行っている。 彼がまとめているのはいわゆる「モデル」である。このモデルを豊富な実例を元に説明し...
フローベルは地中海の環境の分析を始めるのに陸地から始めている。しかもこの「環境」というのはあくまで人間から見た自然である。自然が人間の社会形成にどう影響を与えているかという観点から分析を行っている。 彼がまとめているのはいわゆる「モデル」である。このモデルを豊富な実例を元に説明している。ただし地域差は当然ある。そのため例外もいくらでもある。モデルはあくまでモデルである(と感じた)。 山 原則として山地の社会は「遅れた」社会と定義出来る(もちろん例外は存在する)。宗教やその他の慣習は山地にはゆっくりとしか普及しない。山地でも農業は行えるが困難なので、人口が流出する傾向にあり、彼らは平野部の労働力(傭兵として兵力含む)を提供する。 高地 地中海での高地は、乾燥している。川によって分断されていない(川が流れていない?)スペインのカスティーリャやイタリアのアドリア海沿岸のように、道が早くから出来上がるので通商路として活用される。 台地 地中海ではおおむね標高200−400メートルが作物の栽培に適している。街は早くからこのあたりに出来る。モロッコのアトラス山脈西方の果樹園や、ジェノバ付近のオリーブ・ぶどう園。 平野 小さな平野は早くから人が住み着く。大きな平野に街が出来るのは近代になってから。 平野への定住の困難は、治水対策。1つは洪水対策。もう1つはよどんだ水から発生するマラリアなどの病原菌。これらに対応するためには運河や堰を作る必要があるが、そのためには大資本(大土地所有制とその領主)による計画的な工事が必要。(アルプス以北の森林開梱には、そのような資本は必要なかったのと対照的)。 平野が繁栄しているというのは、16世紀地中海においては誤っている。 遊牧民と移牧民 古くは羊飼いは遊牧民であった。遊牧民とは家族・家財道具とともに移動する民。 その後「移動する農業」(意味不明)の繁栄とともに、羊飼いも定住するが、牧畜のためには夏と冬で牧草地を移動する(夏は平野、冬は山地=正移牧。平野の住民。夏は山地、冬は平野=逆移牧。山地の住民。) 9Cのアラブ人・11Cのトルコ人の地中海への侵入が影響し、(16世紀地中海世界では)移牧はアフリカ・バルカン・アナトリアでは見られない。スペイン・フランス・イタリアに限定されている。(ただし20世紀ではイランやアフリカ・バルカンでも見られる?)
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