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三つの小さな王国
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三つの小さな王国

スティーヴン・ミルハウザー(著者), 柴田元幸(訳者)

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三つの小さな王国

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商品詳細

内容紹介 内容:J.フランクリン・ペインの小さな王国. 王妃、小人、土牢. 展覧会のカタログ
販売会社/発売会社 白水社/
発売年月日 1998/04/30
JAN 9784560046517

三つの小さな王国

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商品レビュー

4.6

6件のお客様レビュー

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2018/01/04

 白水Uブックスで既に持っていたのだが、古本屋でハード・カヴァーを発見。  好きな作家だったので、思わず購入してしまった。  以下の感想は白水Uブックス読後に書いたもの。  三つの短めの中編からなる作品集。  この人の作品は、たとえ読み始めは「うーん、どうかなぁ、いまひ...

 白水Uブックスで既に持っていたのだが、古本屋でハード・カヴァーを発見。  好きな作家だったので、思わず購入してしまった。  以下の感想は白水Uブックス読後に書いたもの。  三つの短めの中編からなる作品集。  この人の作品は、たとえ読み始めは「うーん、どうかなぁ、いまひとつかなぁ」と思うことがあっても、読み進めるうちにどんどんとその世界に没入し、読み終わった頃には頭のてっぺんまでドップリと浸かってしまう。  今回の三つの作品もそんなドップリと浸かることが出来る僕にとって本当に極上の内容だった。  一人の漫画家の半生を丹念に描いた「J・フランクリン・ペインの小さな王国」、短めの章を重ねながら、王、王妃、王の友人、そして小人と四つどもえの心理戦を行っているような「王妃、小人、土牢」、一人の芸術家の絵画解説集を模しながら、二組の兄妹の悲劇の顛末を描いた「展覧会のカタログ-エドマンド・ムーラッシュ(1810-46)の芸術」。  いつものようにどの作品にも過剰なまでの細かい描写が多く、読む人にとっては少しくどい印象を与えるかも知れないが、これはこれでやはりミルハウザーの魅力の一つだろう。  そして、読む人の心をそっと、それでも大胆に切り開いて、中身をさらけ出してしまうような心理描写の凄さ。 「J・フランクリン・ペインの小さな王国」のラストで描かれた胸をすくような感動。  そのどれをとっても、僕にとってミルハウザーは最高の作家の一人である証となっている。

Posted by ブクログ

2014/11/24

三つの中篇小説。 それぞれ漫画、物語、絵画という芸術を創り出す物語で、ミルハウザーの姿がなんとなく重なってくる。 中でも「J・フランクリン・ペインの小さな王国」が素晴らしい。主人公のアニメーションに対する少し狂気の混じったような情熱と、それが導く幻想的な情景。美しい物語。

Posted by ブクログ

2013/10/27

3本の中編が収まった作品。訳者は「J・フランクリン・ペインの小さな王国」が一番ミルハウザーらしいとあとがきで言っているが、私は独特の形を持った「王妃、小人、土牢」と「展覧会のカタログ」の方が好きかもしれない。どれもミルハウザーらしい、形容しがたい作品。

Posted by ブクログ

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