商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 吉川弘文館 |
| 発売年月日 | 2006/04/01 |
| JAN | 9784642056113 |
- 書籍
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苗字と名前の歴史
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苗字と名前の歴史
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商品レビュー
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日本の苗字は、血統の名前(姓)ではなく、家産継承単位の名前(家名)として中世に成立したとの考え 日本独特の家制度と不可分に結びついているからこそ、苗字の歴史は単なる名前の歴史ではなく、社会制度の歴史でもある 1. 「姓(氏)」と「苗字」は本質的に全く違うもの ①姓→ 古代から平安時代にかけては、主に天皇から与えられた血縁グループの名前(父系血縁集団の名称) 朝廷が貴族・豪族に与える公的なもので、血統・出自を表すものだった → 少なくとも平安時代以降は「父系血縁集団の名前=氏名」として機能 ②苗字→ 中世(特に鎌倉時代以降)になって登場・一般化したもので、「家」という永続的な家産・家業の継承単位の名前=家名 → 最初は所領の地名や官職名を個人を区別するために付けたものだったが、それが≪世代を超えて継承されるようになると「苗字」≫になった ( つまり姓は「血族名」、苗字は「家名」、両者は根本的に性質が異なる) (現代では混同されているが、前近代では明確に区別されていた) 2. 苗字が成立するためには「家制度」の確立が必要、苗字の本質を次のように定義 ①苗字とは「家産・家業を先祖代々継承する永続的な『家』の名前」である ②単に地名や官職を名乗るだけでは苗字とは言えず、それが親から子へ、世代を超えて受け継がれるようになった時点で初めて「苗字」と呼べる ③その前提として、中世に「家」という、家産を一人の後継者(多くは嫡男)が継承する管理単位が成立したことが決定的だった⇨鎌倉時代の分割相続期ではムリ → 家制度が成立 → 家が永続的な単位になる → その家につく固有名詞が世代を超えて使われる → それが苗字になる、という流れ 3. 家名(苗字)は血縁とは必ずしも一致しない非常に重要なポイントと強調しておく ①家名は血族名ではない ②血縁関係がない人(養子、婿養子、奉公人などが家に入るなど)でも、同じ家名を名乗ることが普通にあった ③家制度の本質は「血縁よりも家産・家業の継続」にあり、そこに名前が結びついている 4. 中世の民衆にも苗字(家名)は存在していた ①従来「苗字は武士のもの」「庶民は苗字を持たなかった」というイメージが強かったが、著者は中世後期には民衆(農民)レベルでも苗字・家名が使われていた事実を指摘 ②ただし公的な場ではなお「姓」を重視する慣習が残っていた 5. 近代の夫婦同姓・別姓問題とのつながり ①現代の「夫婦同姓」制度は、家制度がらみの家名(苗字)の名残である ②中世~近世に家名が家父長制的家制度と強く結びついた結果、結婚=「家」に入る行為とされ、妻は夫の家名を名乗るのが原則となった ⇨武家の制度が明治時代にルールとなり夫婦別姓となる ⇨一般庶民は中世から夫婦同姓であった (このルールと実態(意識)の乖離は明治31年解消 ③しかし家制度が実質的に崩壊した現代では、苗字はすでに「個人名の一部」に変わってきているため、夫婦別姓(別苗字)が論理的には自然な流れである、という視点も示唆されている
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夫婦別姓制度を考えるにあたり、日本における名字の歴史やあり方について勉強するために読んでみました。 主に中世の資料を元に村落の苗字の変遷について解き明かしています。 肝心の夫婦別姓については、保守派(主に反対派)と左派(主に賛成派)の双方の主張とも誤認している部分があることを指...
夫婦別姓制度を考えるにあたり、日本における名字の歴史やあり方について勉強するために読んでみました。 主に中世の資料を元に村落の苗字の変遷について解き明かしています。 肝心の夫婦別姓については、保守派(主に反対派)と左派(主に賛成派)の双方の主張とも誤認している部分があることを指摘しています。20年ほど前に発売されているにも関わらず、SNS等で主張されている内容を読むと本書の指摘している誤認が変わらず流布されているようです。 歴史的な側面からのアプローチですが、夫婦別姓制度について考えていく上で本書は最適な1冊だと思います。
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川崎市の電子図書館が始まったので試し読み。 ◎苗字系 姓・苗字・氏。明治から近代では区別されない。 日本古代の場合は、たとえば蘇我大臣馬子場合。 蘇我が氏(天皇に仕える集団のこと。ギルド名?) 大臣が姓(かばね。国政上に占める位置。役職) 奈良時代や平安時代に、次第に氏と姓が形骸化したり混ざり合ったりしていた。(律令制に置きかわり) 姓と苗字は何が違うか。現代人が名乗っているのは姓ではなく苗字。(姓は元はギルド名や役職名なので) 氏(うじ)にはどんなものがあったか。藤原、大江、中原、菅原、清原。源、平、橘、秦、紀。など。 平安後期の貴族の名称は源平藤橘と呼ばれた(みなもと、たいら、ふじわら、たちばな) 平安、鎌倉時代は夫婦別姓が一般的だった。 ◎男性名 紀伊国粉河寺(和歌山県那珂郡粉河町)に存在する名付け帳。これは、その地域に生まれた男児の名を1478年から現在まで記録し続けている巻物。 この巻物によると、1748年〜1751年あたりから父親の名前に苗字が記載され始めた。 中世まで遡れる苗字は、林・谷・杉原・岡田など。 1573年以降、子供の名前に丸が使われるようになった。 戦国時代の子供の名前には、上に楠・松・千代・鶴・亀・千など、下に法師・楠・松・若・石・鶴・亀などが多いが、江戸に入って次第に消滅した。 江戸初期は子供の名前に蔵が多いが、1664年をピークに吉の字に入れ替わる。 また名前の受け継ぎも見て取れて、生まれた子の幼名から成人すると父親の名前(平内、左衛門三郎、又五郎…といった名前)を引き継いでいる例も数多く見られた。 ◎女性名 平安〜鎌倉の女性名は以下5パターン。 ・古代型(虫売、広刀自売)売は「め」と読む。動植物に神が宿るというアミニズム的名称で10世紀には消滅。 ・嘉字+子(定子、彰子)9世紀後半〜10世紀に激増し11世紀後半に絶滅。嵯峨天皇の命名改革により子のつく女性名が一般化した。 ・童名型(観音女、鶴石女)11世紀に登場し、13世紀初頭に急増。アミニズム系や仏教系。 ・排行+子(姉子、二子、三子)排行は太郎次郎など生まれた順番を示すやつ。相続のため(出生順で相続する土地や財産が違った)。10世紀前半に登場し、11世紀〜13世紀初頭の女性名の半分を占める。 ・氏女(藤原氏女、中原氏女)11世紀後半に登場。実家との結びつきの強さを象徴。 室町時代の女性名は、もっと女性の地位が落ちており、童名のままか、男性名+女パターンの二択になった。
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