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環境考古学への招待 発掘からわかる食・トイレ・戦争 岩波新書
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 岩波書店/ |
発売年月日 | 2005/01/20 |
JAN | 9784004309307 |
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環境考古学への招待
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環境考古学への招待
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商品レビュー
3.8
7件のお客様レビュー
環境考古学への招待 松井章 岩波新書 考古学といえば宝探しの延長であり 遥か有史以前からの貝塚や墓などの遺跡を発掘して 当時の人間がどんな暮らし方をしていたかと 掘り出した証拠となる人工遺物を分析しながら 推測することだったけれど 最近では環境全体と絡めた状態を含め あら...
環境考古学への招待 松井章 岩波新書 考古学といえば宝探しの延長であり 遥か有史以前からの貝塚や墓などの遺跡を発掘して 当時の人間がどんな暮らし方をしていたかと 掘り出した証拠となる人工遺物を分析しながら 推測することだったけれど 最近では環境全体と絡めた状態を含め あらゆる分野の学問を巻き込んだ総合的な研究となり そこには土壌に紛れ込んでいる種子や花粉や寄生虫などの 自然異物からイメージを広げて見通すことも 大事な情報だとしてより視野の広い学問へと成長してきた 棲み分けと食物連鎖による集いや社会形態 あるいは 縄張りによる所有意識や弱肉強食と言う対立関係による 差別やイジメや戦争 はては専門畑に分化する縦の学問体系と共に 選民意識を生み出す宗教観などへと広がる総合性によって 横につながる形を生み出して生きた
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古き良き新書の趣を残した真面目な本。 ちょっとずつつまみ読みするにも適しているように思う。 本筋ではないけど、研究者が恩師を偲ぶ文章ってなんか好きだなあ。本書もそんな部分があって、ちょっと、グッと来たりする。
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考古学と聞いて始め思い浮かべるのは、巨大な都市遺跡と墳墓、その豪華な調度品や副葬品であったりする。そして自分たちは、ほとんどロマンチックな感慨でもって、在りし日の栄華に思いを馳せる。しかし、そこに人々の生活のリアルな匂いは無い。目にとまる人口遺物の傍らに放られている、わずかな動物...
考古学と聞いて始め思い浮かべるのは、巨大な都市遺跡と墳墓、その豪華な調度品や副葬品であったりする。そして自分たちは、ほとんどロマンチックな感慨でもって、在りし日の栄華に思いを馳せる。しかし、そこに人々の生活のリアルな匂いは無い。目にとまる人口遺物の傍らに放られている、わずかな動物の骨や木片、植物の種子や花粉、そんな雑多な自然遺物にこそ、実はそこに住んだ人々の生活の匂いが染み付いているのだ。文献史学、動物学、植物学、昆虫学、寄生虫学、生化学等々、遍く学問を動員した試行錯誤の積み重ねが、在りし日の生活の匂いを甦らせる。例えば、光合成の仕組みの違いから生じる炭素同位体の割合のわずかな差から、栽培されていた植物を探り、またその植物を食べて育ったであろう動物の骨に含まれる同位体の偏在で、それが野生のイノシシなのか、家畜化された豚なのかを判別しようとする(遺伝子では決定的な判別ができない)くだりなど、存分に興奮させられる。そう、それこそ本当にロマンチックではあるまいか。
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