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静かなノモンハン
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静かなノモンハン
¥1,540
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商品レビュー
4.3
9件のお客様レビュー
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ノモンハンで実際に戦闘を経験した3人の生還者の体験談。 ノモンハンはささいな国境の領土権を巡るいざこざから発展した戦争だが、この体験談を読むと凄まじく密度の濃い地獄の戦争だったことがうかがい知れる。 なかでも、敵が戦車や榴弾砲を備えた近代兵器を備えているにもかかわらず、こちらはロクな武器も支給されず、サイダー瓶にガソリンをつめた火炎瓶のようなもので戦車と立ち向かわざるをえなかったという状況には戦慄を覚える。 また、戦争終結後も兵士達は上層部の失敗を外部に漏らされないよう自刃を促されたり、帰国を許可しない処置がとられたりしたそうである。 理不尽な命令でも逆らえば銃殺であり、なんとか生き延びて帰ってきても、自分達の失敗を隠蔽することに血道をあげる連中にいいように利用されてしまう。 あまりの無残さに腹立たしさと怒りが沸き上がり、こういった連中の非道な人間性にもウンザリするが、戦争の真実とはこういうものなのだろう。
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※このレビューにはネタバレを含みます
関東軍の馬鹿さ加減がはっきり示された、どうしようもなく悲惨な、事件ではなく「戦争」であったことが見事に描かれています。白旗を掲げて擱座した戦車から出てきたソ連兵を、できるだけ近づけたあと撃ち殺しています。いっぽうノモンハンの実情を知る下級幹部に対しては、軍はどこまでも監視の目をゆるめず、事あるごとに、その者を危地に追いやろうと意図したようです。軍だけでなく会社にあっても、組織を守るためには、個人は見殺しにされる場合が多分にあると想います。また、自民党の改憲草案にも、そのような雰囲気が感じられてなりません。
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今ここに、失った戦友の死にざまと意思を後世に伝えてくれる一冊がある。これこそが真の軍記であり、そこに学ぶことこそが戦果であると思う。
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