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地上のヴィーナス
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地上のヴィーナス

サラ・デュナント(著者), 小西敦子(訳者)

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地上のヴィーナス

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 河出書房新社/
発売年月日 2005/05/26
JAN 9784309204376

地上のヴィーナス

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商品レビュー

3.8

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2009/06/30

ルネッサンス期イタリアは「花の都」フィレンツェを舞台にした、とある女性の死から始まる一代記。 ちょうど同時期に読んだのが「女教皇ヨハンナ」だったのだけど、どちらも中世ヨーロッパが舞台になる、自立した生き方を求める女性の話。 でもそれぞれから受ける印象は随分違う。 この主人公は生き...

ルネッサンス期イタリアは「花の都」フィレンツェを舞台にした、とある女性の死から始まる一代記。 ちょうど同時期に読んだのが「女教皇ヨハンナ」だったのだけど、どちらも中世ヨーロッパが舞台になる、自立した生き方を求める女性の話。 でもそれぞれから受ける印象は随分違う。 この主人公は生きていく中、いろいろなイヤな事もあったけどやりたいこともちゃんとやって、最後まで流されずに己の意志と感性を貫き通したという感じ。 全編に流れるルネッサンス独特の、優美で退廃的な雰囲気もヨシ。

Posted by ブクログ

2007/04/23

舞台は15世紀のフィレンツェ。 裕福な織物問屋の末娘(兄・兄・姉の4人兄弟)の波乱の一生を描いています。 綺麗事を省いて、実に生々しく、その時代が書かれているのが逆に真実味があります。 その時代のフィレンツェの街、いくら富裕であっても虐げられていた女性の置かれていた立場、疑...

舞台は15世紀のフィレンツェ。 裕福な織物問屋の末娘(兄・兄・姉の4人兄弟)の波乱の一生を描いています。 綺麗事を省いて、実に生々しく、その時代が書かれているのが逆に真実味があります。 その時代のフィレンツェの街、いくら富裕であっても虐げられていた女性の置かれていた立場、疑問を持たずに甘んじていたら、好奇心を封じ込めて、向学心に蓋をしていたら、幸せだと感じられる女性たち。 でも、それができなかった主人公:アレッサンドラ。 針の穴のような抜け穴をいつも探し出すアレッサンドラ。 そして最後には、全て自分の思うままに、目的を遂行させたアレッサンドラ・・・ ここ数年、手に取る本の舞台がイタリアやその周辺ってすごく多い。 時代背景は14〜16世紀ってのも共通している。 江原さんに見てもらえる機会がもしあったら『あなたの前世は中世ヨーロッパのお姫様だったんだから、当り前ですよ』って言われそう^_^; なんか感じるんだよね・・ そしてとても惹かれる・・・・・ で、これを読んで確信したわ。 昔、モーリスや眺めのいい部屋を観たあの日から、少しずつ埋められていったパズルのピース。 他にも、ニューシネマパラダイスやベニスに死す、太陽がいっぱい! 薔薇の名前やハンニバルもイタリアが舞台だった・・ ハンニバルの劇中に、旗持ったガイドがツアー客引き連れて、日本語のガイドが聞こえてくる場面、あれはちと恥ずかしかった・・^_^; 前にも書いたけど、私って観光旅行ってしたことがないのね。 いつもその地には知り合いが居て、その人に会いに行くってのが私のスタイル。 だからか、ヨーロッパは未踏の地。 行きたい・・ローマ、ヴァチカン、フィレンツェ・・・・・

Posted by ブクログ

2006/07/31

ルネサンス期のフィレンツェを舞台に、波乱の人生を送った女性の一代記。 尼僧院で謎の死を遂げた女性に刺青があったというセンセーショナルな出だしはミステリ作家らしい? 敬虔な尼僧の正体は‥告白体で明らかになっていきます。 のっぽで奥手な少女アレッサンドラは富裕な織物商の末娘。 メディ...

ルネサンス期のフィレンツェを舞台に、波乱の人生を送った女性の一代記。 尼僧院で謎の死を遂げた女性に刺青があったというセンセーショナルな出だしはミステリ作家らしい? 敬虔な尼僧の正体は‥告白体で明らかになっていきます。 のっぽで奥手な少女アレッサンドラは富裕な織物商の末娘。 メディチ家の支配するフィレンツェの自由な空気の中で育ちますが、それでも女性が教育を受けるのは例外的。 そんな時代に女としては優秀すぎるほど才能に恵まれ、絵を描くことを熱望しながら、画家になる道は完全に閉ざされていました。 屋敷の礼拝堂に絵を描きに来た画家に心惹かれますが‥ 物語は華やかな姉の結婚式で始まりますが、ロレンツォ・デ・メディチが亡くなり、修道僧サヴォナローラが台頭して一気に禁欲的な暗い時代になっていく様子が描かれます。さらにフランス軍の侵攻と危機が続く中で、美貌を誇る放埒な兄の薦めで急に結婚が決まり、これが意外な展開を招くことになるのでした。 資料を駆使して熱っぽく生き生きと描かれた、読み応えのある物語です。 ルネサンスはもっと自由かと思いましたが、そういえば女流画家なんていなかったんですねえ。 当時の庶民の視点で描かれ、ちらほらと有名な画家の噂が出るのも楽しいですよ。

Posted by ブクログ

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