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モーターサイクル・ダイアリーズ 角川文庫
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モーターサイクル・ダイアリーズ 角川文庫

エルネスト・チェゲバラ(著者), 棚橋加奈江(訳者)

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モーターサイクル・ダイアリーズ 角川文庫

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 角川書店/
発売年月日 2004/09/24
JAN 9784043170029

モーターサイクル・ダイアリーズ

¥660

商品レビュー

3.5

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2026/09/13

キューバの革命家チェ・ゲバラ若き日の自伝。 友人アルベルトとのバイクやヒッチハイクでの南米縦断で遭遇した人々の貧困や抑圧が、その後の彼の革命家としての原点となった。 同タイトルの映画が素晴らしかったので、原作を読んだ。 彼はこの旅の時点では医学生で、どちらかと言うと寡黙で思慮深...

キューバの革命家チェ・ゲバラ若き日の自伝。 友人アルベルトとのバイクやヒッチハイクでの南米縦断で遭遇した人々の貧困や抑圧が、その後の彼の革命家としての原点となった。 同タイトルの映画が素晴らしかったので、原作を読んだ。 彼はこの旅の時点では医学生で、どちらかと言うと寡黙で思慮深いタイプ、その後学を修めて医師になり、革命家としての活動はその後に来る。 キューバのイメージが強いが実はアルゼンチン生まれで、裕福な家庭で育っている。 チェ・ゲバラといえば、共産党の星印をつけた帽子とヒゲがトレードマークの、ワイルドな革命家、というイメージだったので、出自やキャラクターは意外だった。 南米の歴史に詳しくなかったが、ゲバラの生まれたアルゼンチンは、当時(1951年頃)南米の中ではかなり文明の進んだ国だったようだ。 そこからチリやペルーと言った国を旅して、人民の貧困、低い生活水準や社会インフラ、アメリカ(米国)やヨーロッパの資本による搾取、原住民への抑圧などを目の当たりにする。 見た目からゲバラが白人というイメージはなかったが実際はそうで、放浪の旅の途中でも彼らは特権階級として扱われている。 ゲバラに限らず、歴史的に革命家や左翼思想家はほとんどが貴族階級や富裕層出身者であり、虐げられている人のために立ち上がるが、自身は特権階級だ。 マルクス、エンゲルス、トルストイ、ゲルツェン、レーニンなど枚挙に暇がない。 そしてこの本を読んでいて、革命や社会変革についての根本的な疑問が再び頭をよぎった。 革命の失敗のケースとして、組織の一部が体制側に蹂躙されて、組織が二分或いは崩壊する、ということが挙げられる。 主に上位階級出身者からなる上部組織が理念の貫徹に固執するのに対し、多数部隊としての下部組織は僅かな生活改善が約束されれば目的達成となり、理念は置き去りにされる。 日本の活動にもこのような歴史がある。 このことには、双方共に責があり、また双方共に責められない。 人民の豊かさが目的でなければ革命の意義は上滑りするが、一方僅かな改善で満足し意思を放棄すれば、結局人間は体制に使われる道具のままだ。 これは、自分自身のテーマとして今後探求したい。 少し話が逸れたが、最後に印象的だったシーンについて。 それはゲバラが、チリのバルパライソ滞在中に、病気で自宅療養している老女を診察した時の記録だ。 貧困がもたらす人間の悲劇をわかりやすく記しているとともに、高齢化と言う言葉が今の日本の豊かさを示していることを改めて感じた。 「つまり、貧しい家庭では、生計を立てられなくなった家族の一員は、辛辣な空気に包まれて暮らさねばならない。家族は家族でなくなり、生きるための闘いにおける負の要素に変わってしまう。その死に瀕した目には、従順な申し訳ないという思いが込められている。いったいいつまで、このばかげた身分制度に基盤を置いた物事の秩序が続くのか。もうそろそろ政治家さんたちは、政権の善意を宣伝するのにかける時間を減らして、ずっとたくさんのお金を社会のためになる仕事に使うべきだ。」(p74、一部略)

Posted by ブクログ

2025/10/06

チェ・ゲバラは再評価されているが、賛否両論が存在している。『面白いほどよくわかる現代思想のすべて:人間の<知>の可能性と構想力を探る』において、湯浅赳男先生はゲバラを「透明で私心がなく、権力欲のない(ロマンティックな)革命家」と評している。だから今でも、中南米を中心にして世界中で...

チェ・ゲバラは再評価されているが、賛否両論が存在している。『面白いほどよくわかる現代思想のすべて:人間の<知>の可能性と構想力を探る』において、湯浅赳男先生はゲバラを「透明で私心がなく、権力欲のない(ロマンティックな)革命家」と評している。だから今でも、中南米を中心にして世界中で人気があるのだと思う。ゲバラの純粋性という面が、情け容赦ないという面と表裏一体をなしていると思う。 私の感想は適当で申し訳ないが、それよりも何よりも、まず翻訳者・棚橋加奈江さんによる「訳者あとがき」を紹介したい。本書の素晴らしいガイドになると思う。「彼はどこかの国の国民であろうとしたのではなく、チェ・ゲバラという一人の人間であった」。ジーンと来る。また偏狭なナショナリズムが甦りつつある世界で、ゲバラのアナーキー性と世界性に注目したいと思う。では、「訳者あとがき」の概要は以下のようである。 <メキシコ留学中、旅先のみやげ物屋にぶら下がっている板に書かれた文章が心に焼き付いて離れない。ある男が「砂漠に行って小石を拾いなさい。そうすれば喜びと悲しみを同時に感じるだろう」というお告げを聞いた。彼は砂漠に行き、いくつかの小石を拾ってくるが、翌朝に小石はすべてルビーやエメラルドといった宝石になっていた。彼は、お告げ通りに石を拾ったことに大喜びし、同時にもっと多く拾わなかったことを後悔して悲しんだ。最後に「学習においてもしばしばこれと同じことが起る」と添えられていた。 ゲバラの父親が英語版『モーターサイクル南米旅行記』に寄せた序文で、ゲバラの「学ぶこと」へのどん欲なまでの情熱に言及していた。ゲバラは、この旅で満足なだけ小石を拾っただろうか?どんな喜びや悲しみを得ただろうか? 旅をすると、私たちはいろいろな現実を見る。私たちの目と現実の間にはフィルターがあり、それは社会的通念や常識、育った環境や教育によって培われた人間性や価値観、それまでの経験や知識によって形成される。 旅は、そういうフィルターの性質を知る機会となり、またフィルターを変化させる。ただの小石が、かけがえのない宝物に変るときだ。それは自分自身を学ぶ過程、変化の過程にもなる。自分自身の本当の姿を知る。 その旅でゲバラはペルーで喘息の老女を診察したとき、彼女の苦しみを和らげるための医師の無力さを痛感し、このような人びとが人としての尊厳をもって生きることができるようになるためには、「ばかげた身分制度に基盤をおいた物事の秩序」によって成り立っている社会が変革されねばならないと、と述べる。 南米大陸を北上するこの旅の体験をもとに貪欲にその社会の抱える問題に対する知識を蓄え、鋭い分析を加えていったゲバラは、同時に「自分自身」に近づいていったと言える。彼はアルゼンチンに生まれたにもかかわらず、キューバやコンゴやボリビアで、そして世界のどのような場所であっても、そこに住む人びとを苦しめている「不正」をただすために自らの命を惜しまないということを、のちに行動によって示した。彼はどこかの国の国民であろうとしたのではなく、チェ・ゲバラという一人の人間であった。 『モーターサイクル南米旅行記』を読んでいくと、ゲバラが旅の間に拾っていった小石が宝となって彼を豊かにすることがわかる。板に書かれた話の男は「小石をなぜもっと拾わなかったのか」と嘆いたが、宝石が今度は新しい不安や悲しみの原因になりうるのと同じように、「学ぶ」ことはときに私たちを苦しめる。「学べなかった」ことに対する後悔や嘆きよりも先にやってくるのは、「学ぶ」ことによって得た新しいフィルターのためにより多くのことが鮮明に見えてしまう苦しさだ。ちょうどゲバラが、喘息の老女をとりまく状況に対して医者としての自分のの無力さに苦悩したように。しかし同時に知識が彼を自由にしていくのも分かる。自分にとって「公正なこと」が明確になり、問題があればそれがどんな場所であっても自分にとって同じく問題であると確信するようになり、一人の人間として、それらの問題を冷静に分析しているのが分かる。 彼がどんな人物だったのか、どんな情熱に動かされていたのか、どんな自分を発見したのか、旅を通じて一人の人間がどんなものを得たのかということを、「チェ・ゲバラ」という名前から連想されるイメージから離れて、ここにある文章から直接感じ取ってみてはどうだろうか。> お終い

Posted by ブクログ

2025/01/26

読み始めから、というか娘さんの前書きから 心掴まれちゃう感じがプンプン。 翻訳する方も上手いんだろうけど、なんだろ、 凄いな。 読み始めたばかりだけど、こんなにも感性豊かでその感性をちゃんと文章で伝えられる。 こんなにも完璧な文章読んじゃうと文章の書き方が全くわからなくなって...

読み始めから、というか娘さんの前書きから 心掴まれちゃう感じがプンプン。 翻訳する方も上手いんだろうけど、なんだろ、 凄いな。 読み始めたばかりだけど、こんなにも感性豊かでその感性をちゃんと文章で伝えられる。 こんなにも完璧な文章読んじゃうと文章の書き方が全くわからなくなってしまう。(元々わからないけど、さらにさっぱりわからなくなる) そして、もっといろんな事を知りたいと思うし、 私が知っている事は知ってるに値するのかと考えてしまう。 ゲバラの映画見たいな。

Posted by ブクログ

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