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英語にも主語はなかった 日本語文法から言語千年史へ 講談社選書メチエ288
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 講談社 |
発売年月日 | 2004/01/10 |
JAN | 9784062582889 |
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英語にも主語はなかった
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「日本語に主語はいらない」が面白かったので、勢いで。こちらも、読んでみる。 前著では、英語、フランス語との比較のなかで日本語の主語の問題を考えるという議論であるが、こちらは、同様の比較のなかで英語が議論の中心になる。 そして、現在の英語から遡っていくと、あれ?古い英語には、主...
「日本語に主語はいらない」が面白かったので、勢いで。こちらも、読んでみる。 前著では、英語、フランス語との比較のなかで日本語の主語の問題を考えるという議論であるが、こちらは、同様の比較のなかで英語が議論の中心になる。 そして、現在の英語から遡っていくと、あれ?古い英語には、主語はなかった?ということになる。ここで、中動態の問題との関係が議論されて、他の印欧語にも、主語はないこと、あるいは、必ずしも必要ではないことが紐解かれていく。 そうしたなかから、英語において、主語が文法上、必要不可欠になっていくプロセスを推論していくという流れ。 言語学の専門家ではないので、どこまでこの議論が打倒なものなのかはわかならいのだが、私には説得力のある議論だと思った。 ただ、英語文法における主語の必要性が、英米の文化的、政治的な暴力性に結び付けていくところは、なるほどではあるのだが、言い過ぎちゃっている気がして、言語学的な主張のロジックの信憑性を低めているように思えた。 この辺のところは、後書きとかに持っていけばよかったのにと思ったが、そんなことはわかっていて、あえて本論のなかにいれたのだろう著者の思いも伝わってくる。 主語の問題は、いわゆる近代的な「主体」の問題に繋がっていくるところで、この本の議論は、しっかりと受け止める必要があると思う。
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「日本語には主語がない」と主張した三上章の後を受けて研究を続けている著者が,印欧語にまで研究を広げ,「もともと英語にも主語はなかった」と教えてくれます。 わたしは,「文法用語」をあまり知らないので,本書を読みすすめて行くにはちょっとつらかったです。が,言いたいことの大枠は分か...
「日本語には主語がない」と主張した三上章の後を受けて研究を続けている著者が,印欧語にまで研究を広げ,「もともと英語にも主語はなかった」と教えてくれます。 わたしは,「文法用語」をあまり知らないので,本書を読みすすめて行くにはちょっとつらかったです。が,言いたいことの大枠は分かったつもりです。 特に「神の視点」「虫の視点」の話は理解しやすかったし,それが国民性にまで影響しているかも…とも思いました。アメリカ・ブッシュのいう「善か悪か」という2元論は「神の視点」から導き出されるものだという指摘には,とても納得してしまいました。 著者にとっては,〈学校文法が未だに英語文法に追随している姿〉は,〈日米安保の殻から抜け出せない日本の姿〉とかぶって見えているようです。
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