商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 東京創元社/ |
発売年月日 | 2004/10/30 |
JAN | 9784488711023 |
- 書籍
- 文庫
万物理論
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万物理論
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商品レビュー
4.1
59件のお客様レビュー
アイデアは興味深いと…
アイデアは興味深いとは思いますが、小説として面白くないのではだめです。各種のエピソードが錯綜していて非常に読みずらい作品でした。
文庫OFF
『我思う故に我あり』 『我思う故に他あり』 作品を端的にまとめるとこうなるんでしょうか? この感想を書いている今(2024年)から20年前の時代は、 デジタルやSFの特筆されるモデルとして攻殻機動隊の存在があり、 それが各方面に与えた影響はかなりあったのでは?と思います。 じ...
『我思う故に我あり』 『我思う故に他あり』 作品を端的にまとめるとこうなるんでしょうか? この感想を書いている今(2024年)から20年前の時代は、 デジタルやSFの特筆されるモデルとして攻殻機動隊の存在があり、 それが各方面に与えた影響はかなりあったのでは?と思います。 じぶんの勝手な思い込みですが、この作品からもその雰囲気が 感じ取れる様な気はしました。 主人公のアンドルー・ワースは人間でありながら、体内にコンピュータを 搭載して複数のアプリを起動させつつ、自己管理と周囲との接触に 関する事細かな便利機能を活かすことができる設定で、 動画編集を生業としている事を伝える描写からストーリーが始まります。 物語の半分くらいまでは、主人公が置かれている状況や 周囲の人間社会など世界観に対する説明がつづき、 物語の核になる概念『万物理論』を取り囲む存在が少しづつ 浮き彫りになっていく展開を見せます。 ステートレスの特殊環境下において、未知の理論、バイオテクノロジー、異なる思想、ウイルス、それに加えて、 今の時代では特に珍しいものでもなくなった『ジェンダー問題』に対して 先見性のある描写がなされます。 よく言えばバラエティ豊富、悪く言えば盛り込みすぎってほどの密度の濃さですね。 この作品がなにを伝えたいのか、いろいろ頭を悩ませて考えてみたんですが、 恐らくこれは、ストーリー最大の潮目になっているであろう、 人間宇宙論者コンロイとの接触シーンで語られる基石についての描写が 核心であり、物語ではほとんど全てが『目に見えないもの』を むりやり具現化しようと闇雲な論法で躍起になっているなか、 シンプルに『目に見える』ことこそ100%の証明であり、 世界は1人の目で観測されるからこそ存在を確認できる。 いわゆる、天動説よりも極端に『自分がいるからこそ世界は回ってる』 って、天上天下唯我独尊の様な発想の転換を見せつけてくれるわけですね。 つまるとこ、形のないものに意味を付与させようとしても無駄で、 それを追い求める役を背負わされた人間はピントがぼやけて、 絶対解けない炎上プロジェクトに関わってしまう事になるわけでしょう。 これだけ重厚な内容のものに、なかなか感想は書きにくいですが、 じぶんは端的にそういう印象を受けました。 難しく考えても答えなんてない、だったら100%証明可能な『自分の今』 雑なようでこれがいちばんの真理・万物理論なのかもしれませんよね。
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前半は未来世界のとんでもないことになってるバイオテクノロジーの数々が登場して、すごくSFっぽい。その一個一個がめちゃくちゃ興味深いので前半部分のネタだけで短編10本くらいは書けそう。(万物理論はいつ出てくるんだ…)と思いながら読んでいると後半やっと出てくる。タイトルは万物理論だけ...
前半は未来世界のとんでもないことになってるバイオテクノロジーの数々が登場して、すごくSFっぽい。その一個一個がめちゃくちゃ興味深いので前半部分のネタだけで短編10本くらいは書けそう。(万物理論はいつ出てくるんだ…)と思いながら読んでいると後半やっと出てくる。タイトルは万物理論だけど大事なのは理論の内容ではなく、その提唱者を殺そうとする団体の思想のほうで、ベースは「観測されるまで存在しない」という量子力学の考えかたが宇宙全体に及んだら…?というもの。さらに他の宇宙があるよ派がいたり、ステートレスという人工島の成り立ちと世界政治、そこにディストレスという謎の奇病の存在が絡んでくる。(原題は「Distress」) ストーリー自体はそこまで複雑ではなく、一人称で視点が変わらず進んでいくのですごく読みやすいし、読んでいてべらぼうにおもしろかったのは確かなんだけど、正直に言うと最後の最後、エピローグの直前の文が理解できなくてちょっと情けない気持ちになっている。これは僕に読解力がなさすぎるのが悪い。 イーガンは難解で有名だけど、何冊か読むと(はは〜ん、ここはわからなくていいとこだな)というのがわかってくる。わからなくていいところをスルーできるようになると全然読める。わからなくていいところがわからないのは仕方がない。ただ、僕がわからないのはそういうのではなく、含みのあるセリフの真意が読み取れなかったりとか、指示語がなにを指しているかわからないとか、そういうところでつまづいている。最後になに言ってるかわからないのはさすがに悲しい。 なんとなく、愛することができるのは人だけで、AIにはできない的なことかと思う。全然違うかもしれない。そして、その後のエピローグもよくわからなかった。つまり、最後の10ページくらいよくわからなかった。本当に読んだ甲斐がない。 もっと真実を理解りたい。
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