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気前の良い人類 「良い人」だけが生きのびることをめぐる科学
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | アーティストハウスパブリッシャーズ/角川書店 |
発売年月日 | 2004/07/31 |
JAN | 9784048981798 |
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気前の良い人類
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商品レビュー
5
3件のお客様レビュー
『ユーザーイリュージョン』の著者デンマーク人トール・ノーレットランダーシュが書いたものというだけで購入。『ユーザーイリュージョン』でもサイエンスライターとしてかなり幅の広さがあり、それが稀有な本にしていたのだが、本書でも遺伝学を中心に様々な学問分野を縦横に引き入れて展開している感...
『ユーザーイリュージョン』の著者デンマーク人トール・ノーレットランダーシュが書いたものというだけで購入。『ユーザーイリュージョン』でもサイエンスライターとしてかなり幅の広さがあり、それが稀有な本にしていたのだが、本書でも遺伝学を中心に様々な学問分野を縦横に引き入れて展開している感じが楽しい。その学問的正確さについて確認できるすべを持っていないのだけれど、まずはサイエンス本として面白い。 一見すると生存に不利なクジャクの羽根を雄が発展させたのは、それがその不利益を被ってもなおも生存することができるという能力を示すシグナルになることで雌を惹きつける、というハンディキャップ理論というものがある。 著者は、一見すると不利な利他的行動や文化的行動は、それをしてもなお生存するだけの能力を持っている、それだけの余裕を持っていることを示すことで、女性が男性を選択することによる性淘汰を通して発展してきたものだと説明する。 その意味で「気前の良い人類」は進化によって発展してきたものであり、人類にとって本質的なものであると示唆する。 性的平等などのポリティカルコレクトネスが絡む話題である。もちろんそのことは著者は意識しているし、尊重もしている。ただし、遺伝子を通した生物の歴史として構築されてきた資質なりを論理的に解釈することとは別のことだと。 人類の進化においては自然淘汰だけではなく、性的選択が重要であったのである。そのときに、利他主義は異性を惹きつける優秀さのシグナルともなっていたのである。そして、文化たるものもその余剰を示すためのシグナルとして発展をしてきたのである、というのが著者の組み立てである。さらには、IT時代においてオープンソースなどの知識の共有についてもこれまでに引き継がれてきた気前の良さに結び付けられるのである。 貧困は高くつく。貧困をなくす福祉国家は正しい。 貧者が豊かになれば、富者もますます豊かになる。 移民は受け入れる国家を利する。 遺伝子は利己的だが、人類は利他的である なので、「人間は愛を求めて寛大にふるまう」 きっと粗はいっぱいありそうだが、楽観的で嫌いではない。 『ユーザ・イリュージョン』のレビュー http://booklog.jp/users/sawataku/archives/1/4314009241
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少々文が固かったり、乱暴な物言いもあるのだが、面白い本。 ここでいう「良い人」とは、「利己的である」ために「すべてを分け与え」る人。 その根拠として科学的な例がいくつも載っています。
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進化論という言葉が一人歩きしている世の中ですが(宗教と対立するものとして捉えられたり、進化論だけで何でも説明できると思われたり)、本当の進化論には相棒の「性的選択」という存在がおり、それと両輪を成すことで初めて色々説明できるんですよー、という本。難しい内容ですがエピソードの紹介も...
進化論という言葉が一人歩きしている世の中ですが(宗教と対立するものとして捉えられたり、進化論だけで何でも説明できると思われたり)、本当の進化論には相棒の「性的選択」という存在がおり、それと両輪を成すことで初めて色々説明できるんですよー、という本。難しい内容ですがエピソードの紹介も豊富で飽きずに読める内容です。
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