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幸福な食卓
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商品詳細
| 内容紹介 | 内容:幸福な朝食. バイブル. 救世主. プレゼントの効用 |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 講談社 |
| 発売年月日 | 2004/11/19 |
| JAN | 9784062126731 |
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幸福な食卓
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商品レビュー
4
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タイトルの「幸福な食卓」。なんとも穏やかで、疑いようのない響きである。だが読み終えてみると、この“幸福”という言葉が、どれほど危うい均衡の上に成り立っているかを思い知らされる。 食卓とは、本来きわめて象徴的な場所だ。家族が同じ時間に同じものを食べる――ただそれだけの行為に、共同...
タイトルの「幸福な食卓」。なんとも穏やかで、疑いようのない響きである。だが読み終えてみると、この“幸福”という言葉が、どれほど危うい均衡の上に成り立っているかを思い知らされる。 食卓とは、本来きわめて象徴的な場所だ。家族が同じ時間に同じものを食べる――ただそれだけの行為に、共同体としての確認が込められている。だからこそ、この物語で「必ず四人で朝食をとる」というルールは、一見ささやかでありながら、実はこの家族をつなぎ止める最後の砦のようにも見える。 しかし、その食卓に集う人々は、決して“安定した家族”ではない。 父は責任に押し潰され、極端な形でそこから降りようとする。母はその痛みに気づけなかった自分を責め、家庭の外に居場所を求める。兄は優秀でありながら、他者とうまく関われず、世間のレールから外れる道を選ぶ。 そして主人公・佐和子だけが、そのすべてを静かに受け止める位置にいる。 この構図が見事なのは、誰一人として“悪い人間”がいないことだ。むしろ皆、誠実に生きようとしている。にもかかわらず、家族は簡単に軋み、ほどけていく。家族とは愛の単位であると同時に、最も激しくぶつかり合う場でもあるのだろう。 人間は未熟なまま生まれ、長い時間をかけて誰かに守られなければ生きていけない。その前提があるからこそ、家族という仕組みは遺伝子レベルで必要とされてきた。しかし、その“近さ”が、時に逃げ場のなさへと変わる。愛情と抑圧は、紙一重なのである。 印象的なのは、母が「食卓に座らない」という選択をする点だろう。料理は作る。家族のために働く。しかし、同じテーブルには着かない。その距離の取り方が、この物語の切なさを象徴している。完全に壊れるわけでもなく、かといって元通りにもならない――その中間にある関係。 そして、その中で芽生える佐和子の恋。大浦くんとの関係は、家族とは別の回路でつながる“外の世界”の気配を運んでくる。閉じかけた家庭の中に、わずかな風通しを生む存在とも言える。 この作品が優れているのは、「家族は素晴らしい」と声高に語らない点にある。むしろ、壊れかけているからこそ見えてくるもの、完全ではないからこそ残る温もりを、淡々とすくい上げていく。 幸福な食卓とは、完成された状態ではなく、不完全な人間たちが、それでも同じ場所にいようとする意志のことなのかもしれない。 そう考えると、このタイトルは皮肉でもあり、同時に祈りでもあるように思える。
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※このレビューにはネタバレを含みます
あかん。疲れた心には瀬尾まいこさん、と思って読んだら、結構ハードでした。「幸福な食卓」というタイトルも合ってない。 主人公は中学生の女の子(作中で高校生に進学するのだけど)。 ある朝、父親が「父さんを辞めようと思う」というところから始まります。こじらせてる父親、そのために家を出た母親、父親同様こじらせ系だけどそんな素振りを見せないスマートで軽やかな兄。客観的に見ると大変そうな家族の中で主人公もなんとか生き延びていて、好きな人とうまくいってて…。 なんでこういう展開にしてしまった…? ただ悲しくて泣けた。 最後は前向きな光に包まれたような感じがでてたけども、一気読みしてしまった読者にはそんな時間がなかったわけで…。 心が弱ってるときに読んだらあきまへん。
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瀬尾まいこさんの本は1日でサラッと読めてしまえる量なのに、すごく長く余韻が残る。 家族もクラスメイトも恋人も、普段意識してないだけで、暖かな鎖でお互いを保って安定しているんだな。どこかが外れたら、みんな一気にぐらついてしまう。でも、緩みに気づいた誰かがまた鎖を編もうとするから、1...
瀬尾まいこさんの本は1日でサラッと読めてしまえる量なのに、すごく長く余韻が残る。 家族もクラスメイトも恋人も、普段意識してないだけで、暖かな鎖でお互いを保って安定しているんだな。どこかが外れたら、みんな一気にぐらついてしまう。でも、緩みに気づいた誰かがまた鎖を編もうとするから、1人で立とうとしなくても、大丈夫。そんなことを伝えたいのかな、と思いました。
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