商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 朝日新聞社/朝日新聞社 |
発売年月日 | 2004/07/15 |
JAN | 9784022579287 |
- 書籍
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梅原猛、日本仏教をゆく
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梅原猛、日本仏教をゆく
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聖徳太子が重んじたのは、法華経であった。それは最澄の天台宗に引き継がれていく。桓武天皇が天台宗を保護したのは、奈良仏教から離れるためである。天台宗といえば密教のイメージがあるが、天台宗が密教化したのは円仁・円珍の時期である。一方、空海は密教の真言宗を開き、嵯峨天皇に非常に気に入られた。その後、平安末ごろから浄土信仰がはやる。これは源信が理論を、空也が布教を担当したことで広まったものだった。とはいえ、浄土信仰にはイマジネーションが必要で、普通の人間にはなかなかできない。法然はこれを易行に変えた。その頃の中国では禅の時代に入っていた。栄西は中国の進んだ文化を取り入れようとして、禅を日本に紹介する。禅は武家社会で保護された。支配階級の思想が朱子学と禅に代表される影響か。室町では五山僧が、江戸では崇伝や天海が重宝された。禅は江戸期に沢庵や白隠、隠元らによって民衆の間にも広まっていく。 明治期に入ると、仏教は政府による排斥を受けなければならなかった。空海以来、神道と仏教は木で仏を造るという点で融合していたと筆者は主張するが、廃仏毀釈によって仏教は公教育から切り離されてしまった。
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・仏教はもちろん歴史を学ぶときに必ず出てくる高僧たち、他の仏教の本を読む時の人物事典にも使える。 週刊朝日百科「仏教を歩く(2003-2004)に掲載された「梅原猛の新「授業・仏教」として掲載されたもので、仏教の伝来・神と仏の融合・仏教の革命・仏教の芸術・禅の展開・近代の仏教...
・仏教はもちろん歴史を学ぶときに必ず出てくる高僧たち、他の仏教の本を読む時の人物事典にも使える。 週刊朝日百科「仏教を歩く(2003-2004)に掲載された「梅原猛の新「授業・仏教」として掲載されたもので、仏教の伝来・神と仏の融合・仏教の革命・仏教の芸術・禅の展開・近代の仏教者、という構成で、それぞれに携わった高僧の話が、興味深いエピソードとともに綴られています。 もちろん、単独で読んでも面白いのですが、他の仏教関係の本を読んでいて「この僧は、どんな人?その時の歴史的背景は?」となった際に、辞書的にも使える保存版です。『梅原猛の授業 仏教』と併読すると、理解が深まると思います。因みに私は、そうしてます。 梅原猛さんは、仏教学者ではないのですが、にも拘わらず、仏教に関する講義をされて、こうして本にまでなるわけですから、高僧たちへの愛が半端ないです。一人ひとりの僧侶の人生が生き生きと描かれており、もっと調べてみたいという気にさせられます。 巻末に収められている人物毎の年表も、他に例を見ない試みで、資料として素晴らしい。
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