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ラインマーカーズ The Best of Homura Hiroshi
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 小学館 |
発売年月日 | 2003/06/20 |
JAN | 9784093874496 |
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ラインマーカーズ
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商品レビュー
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67件のお客様レビュー
私にとって穂村弘さんとは、初めて短歌を自発的に読みたいと思わせてくれた方で、彼の第一歌集「シンジケート」と出会わなければ、他の歌人の存在も一生知ること無く終わっていたのであろうと思うと、改めて感謝の気持ちが芽生えてくるようで、そんな思いもかけぬ衝撃と感動を引き起こしてくれた歌は...
私にとって穂村弘さんとは、初めて短歌を自発的に読みたいと思わせてくれた方で、彼の第一歌集「シンジケート」と出会わなければ、他の歌人の存在も一生知ること無く終わっていたのであろうと思うと、改めて感謝の気持ちが芽生えてくるようで、そんな思いもかけぬ衝撃と感動を引き起こしてくれた歌は、このベスト歌集にも収録されている、これだと思う。 『抜き取った指輪孔雀になげうって 「お食べそいつがおまえの餌よ」』 最初にこの歌を知ったとき、まず、こんなタイプの歌、学校の教科書には無かったぞという思いと、「えっ、こんな感じでも歌になるんだ」といった思いとがぶつかり合って、それがやがては、「短歌って面白いー」という興味へと変わり、以後、たまに歌集を読むようになりました。 また、短歌って面白さだけではなく、その人自身が、ものの見事に表れることも魅力だと思い、それは怖いくらいにあっけらかんと披露されるような、見てはいけないものを見てしまった的心境以上に、こんな穏やかそうな人が、実は色取り取りの複雑な思いを抱えていた、そんなカオス的ごった煮感で内面は渦巻いているんだといった驚きから、一冊の歌集に触れることが歌人その人に触れられるような、人間の奥深さを知ることから、人間って素晴らしいという気持ちへと繋がっていく、そんな気持ちを味わいたいから、私は歌集を読み続けたいのだと思い、面白さより、こちらの方が大切なのは、人間にはもっと想像を絶するような、素敵な可能性があるのではないかということを信じたいからであり、そうしたものを、短歌は時折教えてくれるのだと思う。 例えば、上記の歌にしても、普段から指輪をはめている意味合いの重要さから鑑みて、指輪を抜き取る程の行動に駆り立てるものは、おそらく恋愛に纏わる、誰にも言いたくないような単純ではない思いが、まずはあって、それを孔雀の餌としてあげる行為には、もうどうにでもなれといった衝動的な思いと、あれだけ神秘的な美しさを誇る孔雀が、もしも本当に食べてくれたらといった思いとが、複雑に絡み合ったような様に、女性の徒ならぬものを思わせながらも、実は孔雀にだけ、私の思いをそっと聞いてほしいといった願いも込められているような、そんな穂村さんの少女漫画好きの一面も表れていると感じられたことから、頭の中で想像したときの、その場面の美しさや儚さがより際立つ歌だと、私には感じられました。 ただ、穂村さんの場合は、物凄く共感できる歌も多くありながら、実は全く共感できない歌、というよりは、そもそも理解できない歌も多いのが特徴的ではあるけれど、きっとそれが、穂村さんの複雑で繊細な人間性を表しているのだろうなと思うと、やはり人間って、そういうタイプだよねとか単純に決められるものでは無く、そんな簡単に全てを知った気になるなよということなんだと思う。 そして本書の為の書き下ろし作品、「ラブ・ハイウェイ」は、突然「NASAへゆきます」と、謎の書き置きを残して去っていった彼女を追いかける彼のストーリー性に富んだ内容が魅力だが、一筋縄ではいかないところに、如何にもな穂村さんの人間性が詰まっている。 最初は、 『冷蔵庫が息づく夜にお互いの本のページがめくられる音』 なんて、少ない音の中にも幸せをいっぱい感じられたのが、 『Happy birthday dear Mark & Izumiって歌うのかNASAのお誕生会』 って、切ない。切なすぎるぞ! 『路面には散らばる光 あのなかのひとつで蟻が溺れています』 蟻に擬えているものとは、何なのか? そして、その後に溺れていたものを思うと・・・途中にユーモラスな歌もありながら、最後はとても切ない男のロマンチシズムを感じられて、それが独りよがりではないところが、また穂村さんらしくて嫌味がない。 そして、そんな彼らしさはタイトルにも込められており、本来、文字を目立たせて強調するために線を引く道具と思われる、ラインマーカーで絵を描き上げるアイデアの独創性も、穂村弘という一人の人間の存在を、高らかに歌い上げているようで、自分というものを表現する方法はいくらでもあることを、改めて実感させてくれた。 いつまでもまとまらぬそれ見ていたら 「なぜだろうね」と泣きたくもなる
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穂村弘さんの歌集ですね。 穂村弘さんの歌集は初読みです。 『大学のときに初めてつくった歌からさっき台所でつくった歌まで。全てのなかから400首を選んで一冊にまとめました。』とあとがきに、述べられています。 読んでるときに思い浮かべたのは、深煎りの豆を粗挽きで挽いて、紙フィルターで...
穂村弘さんの歌集ですね。 穂村弘さんの歌集は初読みです。 『大学のときに初めてつくった歌からさっき台所でつくった歌まで。全てのなかから400首を選んで一冊にまとめました。』とあとがきに、述べられています。 読んでるときに思い浮かべたのは、深煎りの豆を粗挽きで挽いて、紙フィルターで淹れた珈琲ですね。ガツンと苦味がきて、芳醇な薫りと甘さが拡がるあの感じ。私的には好みの味では無いのですが、善い珈琲だと思います。あっと、善い歌集ですね。 真夜中の大観覧車にめざめれば いましも月にせまる頂点 パレットの穴から出てる親指に 触りたいのと風の岸辺で 隕石のひかりまみれの手で抱けば 君はささやくこれはなんなの 抱き起こす自転車のカゴゆがんでる 散らばる雲のその下をゆく 赤ちゃんの靴と輪投げと月光の 散らばる路面電車にひとり 金色の水泳帽がこの水の どこかにあると指さした夏 望遠鏡を覗き込むとききらきらと ひとり残らず靴ひも解けて 夢の中では、光ることと喋ることは おなじこと。 お会いしましょう 目が覚めたとき鼻先にくるくると シャボンの球が回る日曜 冷蔵庫が息つく夜にお互いの本の ページがめくられる音 きらきらと海のひかりを夢見つつ 高速道路に散らばった脳 ちょっとふざけているのかなと思う歌もあり、かなり柔軟な歌風ですね。 短歌の旗手としてムーブメントを起こした穂村さんのベストコレクションは、確かに楽しい短歌を感じました。
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ぱふぱふしたい ってな事で、穂村弘の『Linemarkers ラインマーカーズ 』 ほむほむは、やっぱり天才じゃね こんな詩を言ってみたい、書いてみたい。 この言葉のチョイスが凄いよなぁ♪ 視える情景、視えない情景、沼にハマる情景がスリリングでゾクゾクするわ~ 頭を空...
ぱふぱふしたい ってな事で、穂村弘の『Linemarkers ラインマーカーズ 』 ほむほむは、やっぱり天才じゃね こんな詩を言ってみたい、書いてみたい。 この言葉のチョイスが凄いよなぁ♪ 視える情景、視えない情景、沼にハマる情景がスリリングでゾクゾクするわ~ 頭を空っぽにしてぶっ飛ぼうぜっ! 2021年17冊目
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