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モーパッサン短篇選 岩波文庫

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商品詳細
内容紹介 | 内容:水の上. シモンのパパ. 椅子直しの女. 田園秘話. メヌエット. 二人の友. 旅路. ジュ-ル伯父さん. 初雪. 首飾り. ソヴァ-ジュばあさん. 帰郷. マドモワゼル・ペルル. 山の宿. 小作人 |
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販売会社/発売会社 | 岩波書店 |
発売年月日 | 2002/08/22 |
JAN | 9784003255131 |
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モーパッサン短篇選
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商品レビュー
4.2
25件のお客様レビュー
いろんな話があった。…
いろんな話があった。とてもわかりやすく現代にも通じるよさがある。
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ぶ厚い雨雲の空からたまにチラッとのぞく青空の様な、 ダウナーでいつつ、それほどしつこくなく透明度が高い。 お互いに相反する属性が共存してるような、そんな印象でした。 モーパッサンの生きた頃のフランスでは、作中にも描かれる普仏戦争、 それより前はというと何年かおきに王政と共和政が...
ぶ厚い雨雲の空からたまにチラッとのぞく青空の様な、 ダウナーでいつつ、それほどしつこくなく透明度が高い。 お互いに相反する属性が共存してるような、そんな印象でした。 モーパッサンの生きた頃のフランスでは、作中にも描かれる普仏戦争、 それより前はというと何年かおきに王政と共和政が入れ替わり立ち替わりで 定まらない時代が続いていた様です。そのあたりの歴史考証は 専門家に任せとくとして、この、どよ〜んとした空気から、 そこら辺りの雰囲気を感じ取ることはできました。 この短編集のちょっとした傾向として、15話あるうちの 実に8話が、多い少ないはあれど話の中で登場人物が 過去に自分が経験ないし聞いた話の語り部となってる点です。 つまり、これはその時点での『現在』ではなく、 あくまでも『追想』として記されるもので、ベースとしては 人間どうしの会話の域を出ないうえに過去のものである、 そんな目線で見ることを求められているのかなと。 モーパッサンは真実そのものをズバッと描きたいタイプの 作家ではなく、人々の、目に見えないことをフワフワ語る素振りから、 単純な言葉で形容できない世俗の感情を浮き彫りにしたかったのかなと。 そこらあたりを考えると、とても人間的な作風だと思います。 自分が特に印象に残った1話は『ジュール伯父さん』です。 金銭が原因で家族の縁が切れたりつながったりするのは、 過去も今も同じリアルなもので、その感情の動きが二転三転する波を 横線としての語りで描き、それを過去と今の時間軸の縦糸で この時点での語り手の『現在』がどういう地位にいるのかを 想像に任せるに留める作りが、上手いな、と思います。 伯父ひいては人の支えになりたいと思うピュアな少年の気持ち、 打算で行動する大人の邪な心との対比も、ここには表れていると思います。 あとは余談ですが、この本の表紙がルノワールの絵なのは、 毎回見てて馴染んでたから特に深い意味があるのかは 考えることもなかったんですが、少し調べてみたら、 この短編の開幕第一話の『水の上』が発表された時代は1870年台で、 ちょうどこの頃のルノワールは印象派に傾倒してて モネやセザンヌ達と特に親交が深かった時代です。 この表紙の絵(小舟)は印象派ど真ん中で、同じ国で同じ時代の 空気を吸った創作者としての繋がりを狙っていることが明らかです。 『水の上の小舟』を強いイメージとして伝えたい、 そんな編集者の意思の力を感じずにはいられないですね。
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Marさんの本棚で拝見して、私も読んでみようと思いました。モーパッサンと言えば女の一生ですが、それすら読んだことは無く、まず短編から!と読み始めたら…解説文にもあるように「徹底した厭世思想と、非情な作風」で、冒頭からの10編で打ちのめされました(笑)人生なんて…人生なんて…!!オ...
Marさんの本棚で拝見して、私も読んでみようと思いました。モーパッサンと言えば女の一生ですが、それすら読んだことは無く、まず短編から!と読み始めたら…解説文にもあるように「徹底した厭世思想と、非情な作風」で、冒頭からの10編で打ちのめされました(笑)人生なんて…人生なんて…!!オウオウ(号泣)だったところに、「帰郷」「マドモワゼル・ペルル」「小作人」という、悲しいけど少しだけ情の通うお話があり、何とか生還しました。 最後の方に生き返れるお話があったお陰で、読後感は最初に思ったほど悪くなかった。 こういうお話を淡々と読める素敵な大人になりたい。
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