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ベトナム症候群 超大国を苛む「勝利」への強迫観念 中公新書
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ベトナム症候群 超大国を苛む「勝利」への強迫観念 中公新書

松岡完(著者)

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ベトナム症候群 超大国を苛む「勝利」への強迫観念 中公新書

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 中央公論新社/
発売年月日 2003/07/25
JAN 9784121017055

ベトナム症候群

¥1,012

商品レビュー

3.7

8件のお客様レビュー

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2020/08/13

ベトナムでの敗戦以降の呪われたアメリカについて。 読み進めると同時に、本書でも何度か触れられている『ランボー(一人だけの軍隊)』の映画をシリーズで4作目まで観てみた。 『ランボー』の2作目(ベトナムでの救出劇)と3作目(アフガンでの対ソ工作)は、本書に描かれている通り文字通り...

ベトナムでの敗戦以降の呪われたアメリカについて。 読み進めると同時に、本書でも何度か触れられている『ランボー(一人だけの軍隊)』の映画をシリーズで4作目まで観てみた。 『ランボー』の2作目(ベトナムでの救出劇)と3作目(アフガンでの対ソ工作)は、本書に描かれている通り文字通り誰もが熱狂したと記憶しているのだけど、いまあらためて観ると「ひとりよがり」という印象の方が強い。 とはいえ『ランボー』のシリーズは、公開される瞬間的な米国民の感情を捉えて、それをフィルムにしたという感じで捉えるととてもおもしろい。 また2作目以降のシリーズでは常に「救出する」ために行動しているわけだけど、この点については、本書にもあるベトナムでの行方不明者だけでなくテヘラン大使館の救出失敗(1979)の「後遺症」とも捉えることはできる。 2作目以降、西洋対その他の世界のフレームで描かれているところや、4作目の「教会の依頼で傭兵として働く」とか、西洋史を紐解きつつ観るといろいろおもしろい。

Posted by ブクログ

2019/05/11
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

アメリカが自分らを正義と思っている限りは 恐らく戦争というものもなくなりそうもないです。 残念だけれども、あの人がついた時点で もはやその神話も、リーダーシップも 終了しているに等しいでしょう。 違和感を覚える記述は多いと思います。 そう感じるのは我々が戦争とは遠い場所にある という思い込みもあるかもしれません。 だけれども、その兵器は必ずしも 正義を生み出すとは限らないのです。 そう、ベトナム戦争がもたらした結果のようにね。 そして、それはアメリカという国に 逃れようのない呪縛というものを残しました。 今も残っていることでしょう。 恐れのために2つの戦争で やらかしているのです。 (脅威を早期に取り除けなかった) 重い内容ですね。

Posted by ブクログ

2018/05/05

◆ベトナム戦争がアメリカ世論に齎したはずの自省的な姿勢。しかし、それは一夜の幻の如きもので…。建国から底流に流れ続けてきたアメリカモンローは、ベトナムですら覆すまでには至っていない実を開陳◆ 2003年刊。 著者は筑波大学社会科学系教授(政治外交史)。  アメリカとは、某国民...

◆ベトナム戦争がアメリカ世論に齎したはずの自省的な姿勢。しかし、それは一夜の幻の如きもので…。建国から底流に流れ続けてきたアメリカモンローは、ベトナムですら覆すまでには至っていない実を開陳◆ 2003年刊。 著者は筑波大学社会科学系教授(政治外交史)。  アメリカとは、某国民的アニメーションの荒くれ苛めっ子に例えると一番理解しやすい。そんな印象を一層亢進させる書である。  確かに、ベトナム戦争中からカーター政権半ば頃までは、多少、内省的・自省的側面が無かったわけではない。しかし…というのが実情ではなかろうか。  そして、そのマッチョな自意識が湾岸戦争の圧勝と、経済的復権の様相で、国家レベルで肥大化している。そんな印象が強く残る。  元よりこの自意識は現実には即応していない。WWⅡ直後ほどの圧倒的な力の差。それは、短期決戦に持ち込んだ軍事面のみで妥当するだけで、経済・長期戦・ゲリラ戦には疑問符がつく。  そんな中、世論の持つマッチョな自意識を政治面で強要することが、政治・外交・軍事に枷を嵌め、かえって大局を見失った外交が展開しているという。  そもそも米国世論は、外交に関心が無く、内政のみに関心を向け、しかも近年その傾向性が強まっている。大統領、さらに大統領に物申すべき議会(議員)が、かような世論を忖度し、かつ世論のコントロールに傾注する。  ベトナムが齎したのは、世論のコントロールの重要性を政権運営者に自覚させた。今となっては、ベトナムの影響とは総体的にはその程度なのだなということが十分伝わる書となっている(勿論、米国人が個々人として須らくマッチョな心性を有している者ばかりでないことは言うまでもないし、本書もそういう風には論じていない)。  というよりも、著者自身、かような米国の外交姿勢に批判的な目線を持ち、所々、その批判が本音として顔を出す。そんな叙述が見受けられる。

Posted by ブクログ

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