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知の挑戦 科学的知性と文化的知性の統合
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 角川書店 |
発売年月日 | 2002/12/21 |
JAN | 9784047914308 |
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知の挑戦
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商品レビュー
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6件のお客様レビュー
社会的生物学とか行動生態学とか、いろいろ呼び方はある。 自分にとってエドワード・ウィルソンといえば、そうした社会的生物の人で、特に「ハキリアリの人」なのだが、本書ではそうした離れて知識そのものについて人間を対象にして書かれている。『人類はどこから来てどこへ行くのか』に近い。 ...
社会的生物学とか行動生態学とか、いろいろ呼び方はある。 自分にとってエドワード・ウィルソンといえば、そうした社会的生物の人で、特に「ハキリアリの人」なのだが、本書ではそうした離れて知識そのものについて人間を対象にして書かれている。『人類はどこから来てどこへ行くのか』に近い。 なかなか面白かったのは、「意味とはなにか?」との問いに対して、意味とは「心象を広げ情動を引き込む興奮の広がりによって作られる、複数の神経回路のつながりである」というあたりか。 ちなみに、「情動が強く持続したもの」は気分、「現実性も生存価もないシナリオを作り続けること」は狂気だそうだ。 本書で一番気に入ったのは「一切れ口にしただけで生涯つづくドリアンという概念が確立される」か。 あと「ギャングの倫理規範」なんてのもかなりおもしろいんだけど、またハキリアリについて書いてほしい。
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知性とは何なのか。科学、宗教、芸術から差し示した。「イオニアの魔力」「アリアドネの糸」など、中二病ワードも楽しい。 この本の示すのは、地球上で確かに人類のみが為す事ができる、科学、芸術、宗教に基づき知性を示す事ができるということである。確かに魂の器としての進化は必要であるが、文化...
知性とは何なのか。科学、宗教、芸術から差し示した。「イオニアの魔力」「アリアドネの糸」など、中二病ワードも楽しい。 この本の示すのは、地球上で確かに人類のみが為す事ができる、科学、芸術、宗教に基づき知性を示す事ができるということである。確かに魂の器としての進化は必要であるが、文化的な環境に居ることが知性にとって重要だと説いている。 またこの本は我々の未来を解き明かすために過去に学ぶというアプローチをとっている。しかし、自然破壊の原因であり、それを知ってはいるがやめられない存在であるとしている。 僕が小さい頃のワクワク感が最近の科学界にはあまり感じられない。モノに依存することの現界を示しているのか。今のところ細分化されている学問が、今まででは全く関係がないと思われたものが出会っていくという統合の時期なのかもしれないということを改めて示したのかもしれない。
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物理から化学、生物、医学、心理、社会学、倫理、宗教は学問としては分離している。とくに生物から心理学へのステップにおいては断絶に近い状況にある。確かに還元論的アプローチで全てが説明できるというデカルト的科学観は現在ではほとんど否定されつつあることは間違いない。部分の集合が現象する「...
物理から化学、生物、医学、心理、社会学、倫理、宗教は学問としては分離している。とくに生物から心理学へのステップにおいては断絶に近い状況にある。確かに還元論的アプローチで全てが説明できるというデカルト的科学観は現在ではほとんど否定されつつあることは間違いない。部分の集合が現象する「創発」は部分からは演繹で導くことは難しい。 かといって、部分の働きを無視していいかというとそうとも言い切れない。部分は集合に満足な説明を与えることはできないかもしれないが、集合に制限とヒントをもたらすからである。 しかし、今日の科学の細分化された状況を鑑みるに、すべてを鳥瞰して見ることのできる科学者はほとんどいないか、ごく一握りである。それだけでなく、一段下のレベル(構造的に)の学問的知識を全く知らないか関心を持たない研究者も多い。これでは土台から学問を建設することは危うい。 大学だけでなく、小・中・高の段階から学問の総合的・基本的知識を教育する必要性が今日より高まっているのではないかと思う。
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