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ガートルードとクローディアス
2,640円
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商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 白水社/ |
| 発売年月日 | 2002/05/30 |
| JAN | 9784560047453 |
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ガートルードとクローディアス
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商品レビュー
4.2
7件のお客様レビュー
シェイクスピアの描く女性って何かなぁと思っていたところにとても奥行きのあるガートルードで、海外ドラマのような展開も面白い。第二部ラストなんかもはやブレイキング・バッドみたい
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志賀直哉の「クローディアスの日記」を読んで ちょっとちょっと、クローディアスいい人みたいやん! と思っちゃったので、見識者(?)のご意見をば。 ハムレット前夜、みたいな話で、・・・・まあ こんなものかな。つるっと読みやすい文章は健在。 アップダイクって、昨年亡くなったのよね。...
志賀直哉の「クローディアスの日記」を読んで ちょっとちょっと、クローディアスいい人みたいやん! と思っちゃったので、見識者(?)のご意見をば。 ハムレット前夜、みたいな話で、・・・・まあ こんなものかな。つるっと読みやすい文章は健在。 アップダイクって、昨年亡くなったのよね。 ウサギシリーズ以外にも結構好きだったなあ。 池澤全集で「クーデタ」が出てるのを見てちょっと懐かしかった。
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古代ハムレット伝説などを基にして、シェイクスピア『ハムレット』以前の話をアップダイクが描く。 その試みだけでも面白いが、シェイクスピアの『ハムレット』の既成観念を全く変えてしまう内容なのである。 アップダイクといえば、ウサギ四部作や『イーストウィックの魔女たち』を世に出し、精...
古代ハムレット伝説などを基にして、シェイクスピア『ハムレット』以前の話をアップダイクが描く。 その試みだけでも面白いが、シェイクスピアの『ハムレット』の既成観念を全く変えてしまう内容なのである。 アップダイクといえば、ウサギ四部作や『イーストウィックの魔女たち』を世に出し、精力的に作家活動を行ってきたアメリカの現代作家である。 つい最近も私は、『ジョン・アップダイクの世界文学案内』という本を楽しく読んだ。 同じく以前に読んだ『ブラジル』は、『トリスタンとイゾルデ』を下敷きに書かれた作品で、白人のお嬢さんとスラム育ちの黒人の青年の愛を描いていた。 本書、『ガートルードとクローディアス』は、シェイクスピアの『ハムレット』にそのまま続いていく小説、すなわち、『ハムレット』以前が描かれている。 戯曲ではなく、小説として仕上がっているが、臨場感は違った意味で発揮されている。 物語は、「弱き者よ、汝の名は女なり」とハムレットに言われた母のガートルードが16歳の時からはじまる。 彼女は、父王の勧める男(ハムレットの父)と結婚した。断ることなど出来ない。 シェイクスピア『ハムレット』で偉大なる父、偉大なる君主として、亡霊でありながらその地位を確立している彼が、残忍で、養子で、夫婦仲は最初から最悪とは想像し難い(笑) 自分を引き立ててくれ、自分の娘と王位を与えた前王(ガートルードの父、ハムレットの祖父)の悪口は言いたい放題、情の薄いこの男はなるほど愛しにくいと感じ、読み手はアップダイクの筆にのせられていく。 のちに夫婦となるガートルードとクローディアス(前王の弟・ハムレットの叔父)は、前王存命中から不倫関係にある。 一応、憧憬→純愛→節度→という順番は踏むが、ガートルードは、ポローニアス(オフィーリアの父)に二人の密会場所まで提供させ、結果的に立派な不倫関係に陥る。 その件が、前王にばれて呼び出され、クローディアスは自分の兄を殺害し、自分が王位に就きガートルードを妻に迎えるのだ。 やはり言葉にしてしまうとガートルードとクローディアスは悪者かというかんじだが、アップダイクの筆でいくと途中までは彼らの恋物語も甘く読める。 愛した女を横暴な夫から守るためにクローディアスは兄殺しというしなければならない仕事をしたまで。 アップダイクとシェイクスピアのはざまで我々は振り子のように揺れる。 しかし、この計算された小説は、クローディアスがすべてを手に入れたのち、シェイクスピア『ハムレット』に続くよう、新王と王妃の二人の雲行きは怪しくなってくる。 ハムレットが間に立ちはだかるのだ。でも、ただ彼らは息子の存在に精神的な畏怖を感じるだけで具体的なことは何もない。 新王はにんまりと笑って王座に座る。そのエンディングがまたシェイクスピア『ハムレット』を知っている者にとっては、さらなる物語のはじまりなのである。
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