商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 偕成社 |
発売年月日 | 2002/03/01 |
JAN | 9784036315109 |
- 書籍
- 児童書
影の王
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影の王
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商品レビュー
4.5
11件のお客様レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
シェイクスピアが1599年ロンドンに作ったグローブ座は31年後(1644年)取り壊された。 このお話は、グローブ座ができてから、約400年後。 1995年に建て直された新グローブ座で、「真夏の夜の夢」が上演されることになり、11歳の少年ナットが妖精パック役に選ばれた。 ところがある朝、ナットが目を覚ますと、そこは400年前16世紀のロンドン。ナットはその時代の同じパック役の男の子と入れ替わっていた。 ナットは、400年前の生活に戸惑いながらも、憧れのシェイクスピアと一緒に芝居ができ、夢のような時間をすごした。 「真夏の世の夢」の上演は大成功をおさめ、お忍びできていたエリザベス女王一世にお褒めの言葉も頂いた。 16世紀のその頃のロンドンの様子が生き生きと伝り、街の音や匂いまで感じらる。 もう一人の400年前のパックは、ペストにかかっていたのだが、現代の医療で一命を取り留める。そのパックがナット入れ替わったおかげで、今、私たちがシェイクスピアの芝居を楽しめることになったとは・・・。 歴史の if を自由に描くタイムファンタジーおもしろさを堪能した。 両親を亡くしたばかりの孤独を抱えていた少年が、パックを演じることで、自分の殻を破り自由になっていく解放の物語だった。
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シェイクスピア劇の上演のためロンドンへと来たアメリカの少年ナットは、目覚めると16世紀のロンドンにいた。そこでナットはシェイクスピアの元で新しくできたグローブ座の舞台で妖精パックを演じるのだった。 タイムスリップものの面白さは、主人公とともにその時代を楽しむところでしょう。ここ...
シェイクスピア劇の上演のためロンドンへと来たアメリカの少年ナットは、目覚めると16世紀のロンドンにいた。そこでナットはシェイクスピアの元で新しくできたグローブ座の舞台で妖精パックを演じるのだった。 タイムスリップものの面白さは、主人公とともにその時代を楽しむところでしょう。ここでも16世紀ロンドンの様子がこと細かに描写されています。生活や習俗の違いからからのショックをまず描き、その後過去世界に慣れていくにつれてその世界のよさも見えてくる。それはナットの目を通じて読者も同じように感じさせられ、世界に入っていきます。 そしてナットのタイムスリップはただナットが過去に飛んだというだけでなく、16世紀の少年と入れ違いになったことが示され、それが大きな意味を持ちます。 ナットとシェイクスピアとの出会い。それは歴史上の偉人に出会ったということ以上に、ナットに大きく影響します。憧れと安堵感。この人とと共にいたいという思い。それは父母を亡くしたナットの心に沁み入り隙間を埋めてくれるのです。 ナットのタイムスリップには歴史的な意味があったことが後に示されますが、それよりもナット自身がシェイクスピアに出会う必要があったのでしょう。だから出会いと別れ、そして別れた後も常に影響し合うことの大切さや素敵さが響きます。 これを読む前にもっとしっかりとシェイクスピア作品を読んでおけばよかったと思わされました。特に「真夏の夜の夢」は必読です。それによってより深く物語が楽しめるでしょう。
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幼い頃に母を亡くし、3年前に父が母を追って自殺をした孤独なナット・フィールド。 少年劇団から、シェークスピアの「真夏の夜の夢」のパック役に抜擢されたナットは、四世紀前のそのままに復元された劇場に立つことになっていた。しかし、リハーサルが行われた夜が明け、朝になると生きたウィル...
幼い頃に母を亡くし、3年前に父が母を追って自殺をした孤独なナット・フィールド。 少年劇団から、シェークスピアの「真夏の夜の夢」のパック役に抜擢されたナットは、四世紀前のそのままに復元された劇場に立つことになっていた。しかし、リハーサルが行われた夜が明け、朝になると生きたウィル・シェークスピアがいる時代に居た。シェークスピアと共に過ごす内に、ナットの孤独な心を癒していく。 「まことの心の結婚に さまたげをゆるすことなかれ。愛は愛といえぬ 変化あるときに、変化し ものごとのうつろいのときに、うつろうのであれば いな!それはつねにかわらぬしるしなり 嵐のきたるときも、ゆさぶられることなし それはすべてのさまよう船のみちびきの星 そのかがやきは感ぜられても、まことの値は未知 愛は〈時)の道化にあらず、バラいろのくちびるやほおは いずれ〈時)の大鎌に刈りとられても 愛はその短き月日とともにかわることなく 夜の終わる日まで、まがらえるべし もし、このことがあやまりならば われは書くまじ、だれにも愛は起こることなし」
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