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白洲正子全集(第3巻)
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白洲正子全集(第3巻)
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『心に残る人々』(1963年、講談社)、『能面』(1963年、求龍堂)、『世阿弥―花と幽玄の世界』(1964年、宝文館出版)、『西国巡礼』(1974年、駸々堂出版)のほか、著者のエッセイを収録しています。 『心に残る人々』は、著者と交流のあった人びとについての印象記で、小林秀雄...
『心に残る人々』(1963年、講談社)、『能面』(1963年、求龍堂)、『世阿弥―花と幽玄の世界』(1964年、宝文館出版)、『西国巡礼』(1974年、駸々堂出版)のほか、著者のエッセイを収録しています。 『心に残る人々』は、著者と交流のあった人びとについての印象記で、小林秀雄や正宗白鳥などの作家や、芸術家の岡本太郎、政治家の吉田茂、著者の祖父である樺山資紀といった人物がとりあげられています。 『能面』と『世阿弥』は、いずれも能をテーマとした作品です。このうち『能面』は、能面についての学術的な記述をめざしたものではなく、骨董を見るのと同様の態度で、古い面に込められたエネルギーと、それを受け継いできた人びとの伝統意識の重みについて語ったエッセイです。能面についての通り一遍の解説書では読むことのできない、著者ならではの感受性のありかが随所に示されており、おもしろく読みました。 『西国巡礼』は、著者の歴史紀行文の嚆矢となった作品で、西国巡礼の旅について記したエッセイです。観音正寺では、自然石の階段を登っていく苦労を語りながらも、巡礼のほんとうの体験を得ることができたと著者は語っており、じっさいに足を運んでみたい気持ちにさせられました。
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