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感性の哲学 NHKブックス914
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 日本放送出版協会/ |
発売年月日 | 2001/04/20 |
JAN | 9784140019146 |
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感性の哲学
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感性の哲学
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商品レビュー
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感性の重要性を説いた哲学的エッセイというべき本です。 著者は、われわれが身体を包み込む環境を生きているといいます。そして、環境のなかでの体験が積みかさなって「履歴」となることで、われわれはみずからを形成していると考えることができます。こうした体験がなされる空間の相貌を、著者は「...
感性の重要性を説いた哲学的エッセイというべき本です。 著者は、われわれが身体を包み込む環境を生きているといいます。そして、環境のなかでの体験が積みかさなって「履歴」となることで、われわれはみずからを形成していると考えることができます。こうした体験がなされる空間の相貌を、著者は「風景」と呼んでいます。さらに、このようなわれわれを取り巻いている風景に新たな意味を見いだし、新たな価値を発見する能力が「感性」にほかならないといいます。しかし、「近代」という時代において、「感性」はわすれ去られてしまい、身体の置かれているローカルな場所を離脱することがめざされてきました。そして、普遍的な概念によって世界を思惟する「理性」が偏重されてきました。 著者は、アリストテレスの『デ・アニマ』における「魂」の理解を手がかりにして、感性の重要性に注目します。アリストテレスは、プラトンが物理的運動の概念によって魂を理解していたことを批判し、働いている理性と、理性によって考えられているものは、その現実的な働きにおいて一致していると考えます。プラトンは物理的な運動の概念に囚われていたために、魂を肉体という墓場から分離する道へと進んでいきました。他方アリストテレスは、ある能力が発揮されている状態として、魂の独自の作用を理解する道を切り開いたと論じられます。 さらに著者は、ハビアン不干斎が『妙貞問答』でおこなったキリスト教と仏教・儒教・神道を対照的に論じていることを紹介し、あるいは夢窓疎石や小堀遠州らが自己の欲望を否定しうえでより大きな自然全体のなかに対象を置いて見る「数寄」の考えに注目しています。さらに大森荘蔵の論文「ことだま論」を参照しつつ、感性的な生活の場面から「地続き」で理念を語ることの可能性を探ろうとしています。 議論の内容が多岐にわたっていますが、著者の思想の根幹にある「感性」の重要性は、比較的明瞭に把握することができるように思います。ただ個人的には、個別的なテーマにかんする議論に興味をさそわれました。
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[ 内容 ] 21世紀は感性の時代といわれる。 感性とは「うるおい」や「やすらぎ」、古くは「すき」などのこと。 身体的自己と環境とのかかわりを捉える認識能力であり、価値判断能力である。 普遍的、永遠的なものを求める西洋哲学の理性は、身近なもの、感性的なものの重要性を見落とし、環境破壊などを招いた。 ギリシア哲学を専攻した俊英が、さらに東洋哲学、日本的美意識を見直し、感性の本質とその回復を探るチャレンジングな試み。 [ 目次 ] 第1章 感性とは何か 第2章 感性的体験と原風景 第3章 歴史的感性 第4章 概念風景から感性風景へ 第5章 ロゴスと感性 第6章 生と死の感性論 第7章 愛着の美学 第8章 逸脱の価値構造 第9章 感性を取り戻すこと [ POP ] [ おすすめ度 ] ☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度 ☆☆☆☆☆☆☆ 文章 ☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー ☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性 ☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性 ☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度 共感度(空振り三振・一部・参った!) 読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ) [ 関連図書 ] [ 参考となる書評 ]
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空間は時間を記憶し、それが履歴として残り現在に姿を見せる。 感性とはそういった自己から他を捉える時の能力である。
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