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スペンサーヴィル(下) 文春文庫
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スペンサーヴィル(下) 文春文庫

ネルソン・デミル(著者), 上田公子(訳者)

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スペンサーヴィル(下) 文春文庫

733

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 文藝春秋/
発売年月日 2000/04/10
JAN 9784167218638

スペンサーヴィル(下)

¥733

商品レビュー

2.8

4件のお客様レビュー

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2021/04/18

(上巻の感想からの続き) またバクスターの、妻に対する歪んだ愛情も、虚勢張りの小心者という設定までは納得できるものの、片や数々の修羅場を潜り抜けてきた軍人を相手に先手先手を取ったり、キース以上に勘が鋭いといったところなどもやはり人物設定とストーリー展開とが融合していないという印...

(上巻の感想からの続き) またバクスターの、妻に対する歪んだ愛情も、虚勢張りの小心者という設定までは納得できるものの、片や数々の修羅場を潜り抜けてきた軍人を相手に先手先手を取ったり、キース以上に勘が鋭いといったところなどもやはり人物設定とストーリー展開とが融合していないという印象を受けた。 以上述べたように今回はバランスの悪さが目立ち、結構批判的な眼で読んでいたのだが、最後の、キースのアニー奪還劇はかの『チャーム・スクール』を髣髴させる緊迫感をもたらしてくれ、カタルシスも得られた。3ツ星謹呈というよりも4ツ星までは届かないというのが正直な感想だ(あとバクスターの最期はキースの手によるものでないところが腑に落ちないのだが)。 さて、前回気付いたトゥロー作品の特徴がデミルにもあるのかという話だが、これは五分五分だといったところか。トゥローの決めゼリフは正に小説向けのセリフで華やかさをまとっているがデミルは短いセリフで物語の継続を促すセリフであり、章の引き締めというよりも次章への触媒となっている。 だからトゥローの場合は各章の最後のセリフが心に刻まれるがデミルはあまり気付かされなかった。どちらも文巧者だが、比べてみるとこのように結構違いがあるのが解り、これもまた発見だった。

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2018/01/03

地元名士の完璧な妻、それがアニーの表の顔だ。それなのにアニーは幸せではなかった。異常に嫉妬深い夫に束縛され、侮辱される生活にはもう耐えられない―かつての恋人の決断をきいたキースは、彼女の愛と自由を取り戻すため、命をかけた戦いを署長に挑んだ!恋愛小説もアクション小説をも超えた大娯楽...

地元名士の完璧な妻、それがアニーの表の顔だ。それなのにアニーは幸せではなかった。異常に嫉妬深い夫に束縛され、侮辱される生活にはもう耐えられない―かつての恋人の決断をきいたキースは、彼女の愛と自由を取り戻すため、命をかけた戦いを署長に挑んだ!恋愛小説もアクション小説をも超えた大娯楽作品。 あらすじを読んだら、内容を思い出しました。

Posted by ブクログ

2017/10/18

やはり、ネルソン・デミルの面白さは恋愛小説の中にもキチンと存在していたことを確認出来てホッとしている。しかし、本書の主人公はワシントンの情報中枢にあって一度は、冷戦構造の終結後の構造改革の中で職を失い、それが鶴の一言により飛び級で新しい職をオファーされるという状況の中25年歳月の...

やはり、ネルソン・デミルの面白さは恋愛小説の中にもキチンと存在していたことを確認出来てホッとしている。しかし、本書の主人公はワシントンの情報中枢にあって一度は、冷戦構造の終結後の構造改革の中で職を失い、それが鶴の一言により飛び級で新しい職をオファーされるという状況の中25年歳月の中でも忘れずにいた純愛に身を投じ、権力も出世も捨て悪徳警官である彼女の夫から彼女を奪うことを選択する。本当にこんなのアリかというストーリーである。それをなんとかデミル流にまとめ上げるのはさすがとしか言えない。やはり、通奏低音のようにストーリーを通してベトナム戦争時代のアメリカの若者の気分だとか帰還兵の没落とかサイドテーマとして充実していることも本書の魅力である。ただ、チト彼の作品の中では好き嫌いの分かれるところだと思う。

Posted by ブクログ

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