「源氏物語」の時代を生きた女性たち 紫式部も商いの女も平安女性は働きもの NHKライブラリー

服藤早苗(著者)

• 販売会社／発売会社: 日本放送出版協会/
• 発売年月日: 2000/03/17
• JAN: 9784140841150

商品レビュー

2010/05/28

平安時代を生きた女性…

[文庫ＯＦＦ]

平安時代を生きた女性たちはどのような生活をし、どんな考えをもっていたのか。

2024/01/21

＜目次＞
序章　　　『源氏物語』の時代
第１章　　結婚する女たち
第２章　　住まう女たち
第３章　　産み続ける女たち
第４章　　働く女たち
第５章　　切り盛りする女たち
第６章　　文化を創る女たち
第７章　　旅する女たち
第８章　 老いて死にゆく女たち
終章　　　家の成立と女性

＜内容＞
元本は2000年発行のもの。それに加筆・修正がされている。著者は自分の大学時代に、院生としてお話などしました。古代を中心とする女性史の研究者。名字は「ふくとう」と読んでいるが、本当は「はらふじ」なんだ。読まれることはほとんどないので､訂正をしないのだ、と言われていたことを思い出す。
さて、この本は研究書というよりも、様々な文献を元に、各章立ての女性の様子を並べて、そこから平安期の女性を浮かび上がらせるかたちの本。実例が多いので、イメージをつかむのにちょうどいい。大河ドラマ便乗本だが、ありきたりの内容ではないので、時代を俯瞰するのにいいのでは？

2013/12/31

年末にあわただしく読んだせいか、あまり頭に入っていない。

上流貴族のみならず、各階層で院政期には「家」という経営単位が出来上がっていった、とのこと。
女流文学も、道長の時代をピークに、その後下火になっていくのは、女性が能力を発揮することを否定的に見るようになったからだとか。

摂関政治の時代も、女性が財産を受け継ぐことになっていても、必ずしも女性の権限が強いわけではないとか、平安時代も女性が生きていくのは大変だったようだ。

平穏に死を迎えるということがどれくらい稀なことだったか。
・・・ため息が出てしまうような話だった。