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西洋古代・中世哲学史 平凡社ライブラリー357
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商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 平凡社 |
| 発売年月日 | 2000/08/10 |
| JAN | 9784582763577 |
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西洋古代・中世哲学史
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西洋古代・中世哲学史
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商品レビュー
4
8件のお客様レビュー
哲学史を学ぶことの意義とは何だろうか。それは哲学史そのものに詳しくなることではなく、哲学史に名を残す哲学者たちとともに考えることにあろう。時に見失ってしまいそうなこの哲学することの意義を思い出させてくれる哲学史、それが本書リーゼンフーバー氏の『西洋古代中世哲学史』である。 本...
哲学史を学ぶことの意義とは何だろうか。それは哲学史そのものに詳しくなることではなく、哲学史に名を残す哲学者たちとともに考えることにあろう。時に見失ってしまいそうなこの哲学することの意義を思い出させてくれる哲学史、それが本書リーゼンフーバー氏の『西洋古代中世哲学史』である。 本書は長年に渡って中世哲学史やキリスト教思想史を上智大学で講じてきた著者が放送大学の教材として著したものが原形となっており、評者も大学一年生のときに哲学入門の授業の初回に教科書として著者から購入した思い出の本である。本書は哲学史でありながらも西洋哲学の根本問題を掬い上げていく凝縮された一冊であり、講義での時間的制約を反映した短い紙幅にそれぞれの時代を画する哲学者たちの根本問題が提示されていく。何よりも印象的なのは、その叙述を通して、それぞれの思想家が考えた問題が私たち一人ひとりの生き方に関わるものであるということである。私たちが既に抱いているところの世界観を揺さぶり、彼ら哲学者とともに考えさせる本書は、否応なしに哲学することへと読者を招く。 本書が扱うのは、哲学の始まりを告げる古代ギリシアから近代的世界観の黎明期を生きたクザーヌスまでである。本書を他書と分ける特徴は、キリスト教哲学の章において教父が取り上げられていることであろう。従来の哲学史ではアリストテレスが終わるとデカルトへ飛ぶとよく言われてきたが、それに似たようにヘレニズムの思想からアウグスティヌスやボエティウス、そして中世へと駆け足で進むものが多い中、カッパドキアの教父たちや疑ディオニュシオス・アレオパギテースに紙幅を割いているのである。 中世に関する部分は著者の溢れるばかりの知的躍動を感じさせるが、それは古代においても変わらない。むしろトマス・アクィナスが前提としていたアリストテレスの思想体系がこれ以上になく凝縮された形で紹介されており、哲学史上近年注目されているストア派についても、その思想体系と自然法思想とのつながりを感じさせるに十分な叙述が読者を迎えてくれる。 本書は古代中世を謳いながらも、西洋哲学を彩る根本問題を闡明することにより、ヨーロッパのキリスト教思想を理解する大きな手がかりを与えてくれる。著者が生きていたなら書かれたかもしれないその後の時代の哲学史については、常に体系的な文脈から論じる著者の専門的な論文のうちにその片鱗をうかがえよう。中世哲学の沃野を明かす『中世思想史』とともに、繰り返し手に取る一冊である。
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期待以上の良書。それぞれの時代背景について触れながら個々の哲学者を取り上げられているため、一般的に馴染みの薄いヘレニズム~中世における思想史とはキリスト教がプラトン、そしてアリストテレスをどのように神学に吸収していくかの歴史であることがよくわかる内容になっている。また、アリストテ...
期待以上の良書。それぞれの時代背景について触れながら個々の哲学者を取り上げられているため、一般的に馴染みの薄いヘレニズム~中世における思想史とはキリスト教がプラトン、そしてアリストテレスをどのように神学に吸収していくかの歴史であることがよくわかる内容になっている。また、アリストテレス以降につきまとう議論の難解さというものが中世末期のオッカムやクザーヌスらによって削ぎ落とされ、そこに見出された体系的思考法と数学における論拠の絶対性が科学へと繋がっていく様子が浮かび上がるのは感動を覚えるほどの発見であった。
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※このレビューにはネタバレを含みます
ギリシア神話(ヘシオドス)からクザーヌスまでを扱い、思想と思想の連関を示していて良質な教科書だと思う。イオニア学派、ソフィスト、ストア学派なども新しい研究成果がもりこまれていて、いろいろなイマジネーションがわく。ヘラクレイトスとマルクス、ストアとソシュールなどだ。柱はプラトン・アリストテレス・プロティノス・アウグスティヌス・トマス=アクィナスであり、後期スコラではドゥンス=スコトゥス、ウィリアム=オッカム、神秘思想ではエックハルト・クザーヌスを扱い、近世スコラのスアレスに言及して終わっている。プラトンではイデア説、アリストテレスでは現実態と可能態、「思惟の思惟」である神などのコンセプト、新プラトンでは流出説、アウグスティヌスでは実存的懐疑と証明説などが後世に影響を与え、トマスの「存在」(エッセ)の解釈につながっていく。アリストテレスが存在者の存在を哲学したのに対し、トマスは「存在そのもの」を論じ、存在が活動をふくみ、神の分有であることを論じる。このような存在論はオッカムの思考節約(オッカムのカミソリ)によって批判されていく。ドミニコ会やフランシスコ会や、修道院神学とスコラ哲学のちがい、大学の成立なども論じられていて、示唆に富んだ内容になっている。
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