商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 平凡社/ |
発売年月日 | 2000/08/10 |
JAN | 9784582763577 |
- 書籍
- 新書
西洋古代・中世哲学史
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西洋古代・中世哲学史
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商品レビュー
3.8
7件のお客様レビュー
期待以上の良書。それぞれの時代背景について触れながら個々の哲学者を取り上げられているため、一般的に馴染みの薄いヘレニズム~中世における思想史とはキリスト教がプラトン、そしてアリストテレスをどのように神学に吸収していくかの歴史であることがよくわかる内容になっている。また、アリストテ...
期待以上の良書。それぞれの時代背景について触れながら個々の哲学者を取り上げられているため、一般的に馴染みの薄いヘレニズム~中世における思想史とはキリスト教がプラトン、そしてアリストテレスをどのように神学に吸収していくかの歴史であることがよくわかる内容になっている。また、アリストテレス以降につきまとう議論の難解さというものが中世末期のオッカムやクザーヌスらによって削ぎ落とされ、そこに見出された体系的思考法と数学における論拠の絶対性が科学へと繋がっていく様子が浮かび上がるのは感動を覚えるほどの発見であった。
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- ネタバレ
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ギリシア神話(ヘシオドス)からクザーヌスまでを扱い、思想と思想の連関を示していて良質な教科書だと思う。イオニア学派、ソフィスト、ストア学派なども新しい研究成果がもりこまれていて、いろいろなイマジネーションがわく。ヘラクレイトスとマルクス、ストアとソシュールなどだ。柱はプラトン・アリストテレス・プロティノス・アウグスティヌス・トマス=アクィナスであり、後期スコラではドゥンス=スコトゥス、ウィリアム=オッカム、神秘思想ではエックハルト・クザーヌスを扱い、近世スコラのスアレスに言及して終わっている。プラトンではイデア説、アリストテレスでは現実態と可能態、「思惟の思惟」である神などのコンセプト、新プラトンでは流出説、アウグスティヌスでは実存的懐疑と証明説などが後世に影響を与え、トマスの「存在」(エッセ)の解釈につながっていく。アリストテレスが存在者の存在を哲学したのに対し、トマスは「存在そのもの」を論じ、存在が活動をふくみ、神の分有であることを論じる。このような存在論はオッカムの思考節約(オッカムのカミソリ)によって批判されていく。ドミニコ会やフランシスコ会や、修道院神学とスコラ哲学のちがい、大学の成立なども論じられていて、示唆に富んだ内容になっている。
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非常によく編まれた文章で無駄がないため、薄い本だが質は高い。 哲学の入門書としてお手本となる書籍であろう。
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