商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 岩波書店/ |
発売年月日 | 1997/09/22 |
JAN | 9784004305231 |
- 書籍
- 新書
自動車の世紀
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自動車の世紀
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「自動車」=「20世紀の恋人」とは初めて聞いた言葉のような気がする。しかしなるほど、この本を読んでみて自動車とその歴史をみてみると20世紀という時代は、自動車と人が恋人同士のように強い影響を与えあってきたんだなと感じることができた。 僕は自動車にはあまり興味がないので、特にあ...
「自動車」=「20世紀の恋人」とは初めて聞いた言葉のような気がする。しかしなるほど、この本を読んでみて自動車とその歴史をみてみると20世紀という時代は、自動車と人が恋人同士のように強い影響を与えあってきたんだなと感じることができた。 僕は自動車にはあまり興味がないので、特にあの車がどうだとか、こうだとかいった話にはあまり興味がわかなかったが、それに携わった技術者の話には興味がもてた。「科学技術に国境はない」という言葉は、僕はとても好きだ。他にポルシェの「形の美しいものは性能にもすぐれている……。」という言葉も納得できる。 最終章の20世紀の恋人で、欧米には日本では余り無い車種によるイメージの違いがあるということが述べられていたが、この項の中でディズニーが車を擬人化したが、その車がフォルクスワーゲン・ビートルだということはなるほど納得できた。ロールス・ロイスを擬人化したらちょっとタカビーな奴になちゃうんだろうな、とか。
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折口透著「自動車の世紀」岩波新書(1997) * 近代的に実用に耐えうるガソリン自動車の誕生は一般的には1885年とされている。ドイツのカールベンツが発明した3輪自動車の完成が、85年の秋であったためだ。そして、それを記念する企画が各国の多くの自動車専門誌に取り上げあげられた。し...
折口透著「自動車の世紀」岩波新書(1997) * 近代的に実用に耐えうるガソリン自動車の誕生は一般的には1885年とされている。ドイツのカールベンツが発明した3輪自動車の完成が、85年の秋であったためだ。そして、それを記念する企画が各国の多くの自動車専門誌に取り上げあげられた。しかし、それは日本やイギリスなどのことで、少なくともドイツとフランスは別の見解をもっていた。ドイツは86年を誕生の年としている。なぜなら、ベンツが3輪自動車の特許の申請をしたのが86年であったためだ。また、ダイムラーのもトールワーゲン(4輪)の完成が1886年であったためだ。つまり、ダイムラーとベンツの両人に華をもたせるためにあえて86年を選んでいる。だが、フランスは84年としている。フランス自動車工業会の主催で100年前に大々的に現在の24時間レースで知られるルマンの町を走ったとされる4輪自動車のオリジナルの設計図に基づく精巧なレプリカが製作されたためである。 * フォード第1号車の完成は彼がエジソン電気会社の技師長時代(1891年~99年)の1896年であるが、フォードモーターカンパニーの設立は1903年6月そしてあの伝説的なT型フォードのデビューは1908年10月1日であった。 * ミニの場合にも、T型フォード、VWビートルと同様に、ある1人の人間がその誕生に深いかかわりをしている。この3車はすべて現代のように集団指導体制で車が作り出されるのとは異なり、1人の個人のはっきりとした責任のもとに生み出された。 * ミニの独特のサスペンションは文字通り足が地についた走りを可能にした。そのためミニは、日常的な車であると同時にモータースポーツでも活躍した。レーシングカーで有名なクーパー社は自らチューニングを買って、1961年にミニクーパーがデビューした。 * 完成し市販されたスバル360に対する識者の評判は高かった。日本車といえば欧米のイミテーションの域を一歩も出ないといった先入観をもった欧米の専門家のなかいも、スバル360の独創性(特にサスペンション)に敬意を表する評論を加える人が出ていた。それは日本車として史上はじめてのことであり、日本車あなどり難し、と感じた人もいたに違いない。そういう意味で、スバル360は日本車としてはじめて世界に向かって窓を開いた車であった。
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ディーゼルが暗殺されていたらしいことを知りませんでした。 戦争時に、イギリスとドイツの両方から依頼があったこと。 1985年から1986年にかけて、自動車の特許、製造がドイツでおこなわれたとのこと。 それから100年経過し、自動車は新しい世紀を迎えるべきだろう。 その方向性を考えるのによい書籍だ。 ポルシェが、ソビエトから招待されたというのは貴重な教訓を含むかもしれない。 ヒットラーのVW計画にもポルシェが招待されたという。 日本でも国民者構想があり、スバル360、トヨタのパブリカなどが関連機種とのこと。 いろいろな情報が詰まっている。 トヨタ財団の研究成果紹介の位置付けもあるとのこと。
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