商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 新潮社/ |
発売年月日 | 1998/05/25 |
JAN | 9784103353072 |
- 書籍
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太宰治と聖書
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太宰治と聖書
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商品レビュー
3.8
5件のお客様レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
野原さんの本はどれも面白い。 太宰の作品を読むと一度ならず聖書からの引用がなされており、次第に太宰と聖書との関係性が気になってきていたから、野原さんによる本が読めて本当によかった。 すべて興味深く読んだが、とりわけ印象に残ったのは下記。 ------------ ・太宰にとってキリストがあまりに大きい存在であったから、ついにキリスト伝を書くことができなかったのではないか ・太宰は「心を尽くし、精神を尽くし、力を尽くして主なる汝の神を愛すべき」をおろそかにし「己の如く、なんぢの隣を愛すべし」のみを果たそうとしたから限界がきた。 人を愛する心が神の恵みとして強められ、行為となっていくのがキリスト教の隣人愛である。 (青学教授の寺山司氏の「太宰治と聖書」という論考より) しかし太宰はついに信仰者にはなりえなかった。 ------------ 太宰は信仰者ではなかったけれど、ここまで聖書を自分に引き寄せて読んでいる人もまた少ないのではないかと思わされる。 深く、深く聖書の言葉に拠り所を得ていたようだ。
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太宰治がこんなに聖書を引用しているとは知りませんでした。確かに、正統的な理解のしかたではありません。自分のこだわりに引きつけて、いいように(あるいは、悪いように)解釈している感じがあります。それでも、これほど真剣に聖書に取り組んだ人はなかなかいない、と思わせます。 太宰治の生涯お...
太宰治がこんなに聖書を引用しているとは知りませんでした。確かに、正統的な理解のしかたではありません。自分のこだわりに引きつけて、いいように(あるいは、悪いように)解釈している感じがあります。それでも、これほど真剣に聖書に取り組んだ人はなかなかいない、と思わせます。 太宰治の生涯および作品までも通覧できる良書です。
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太宰治は聖書を読み、生活の指針にし、自らを律し、人間の弱さや人間の罪の問題を深く考えた一人であったと思う。彼の作品中に多く聖書からの引用がある。聖書の言葉は正しく捉えないと人間=罪人=死となり、そこにはなんの解決もなくなる。聖書はその解決をもきちんと示すものなのだ。
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