商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 河出書房新社/ |
発売年月日 | 1998/04/06 |
JAN | 9784309405322 |
- 書籍
- 文庫
桃尻語訳 枕草子(中)
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桃尻語訳 枕草子(中)
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商品レビュー
3
5件のお客様レビュー
言わずと知れた清少納…
言わずと知れた清少納言の日記。う~ん。書いてることはミーハーだったんだ。面白く読める枕草子といったらこれ。桃尻語訳!
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特に印象深かった点をまとめていく。 九十四段 卯の花の薄様。 違う色同士の薄様(薄いレターペーパー)を二枚重ねる。着物に襲色目があるように、手紙にも襲色目がある。ちなみに卯の花の薄様は表が白で裏が青。こうやって襲色目で、今でいうレイヤードを、衣服だけでなく色んなところで重ねて楽しんでたんだなって。優雅だなぁって思いを馳せた。昔からこういうお洒落感覚はあったんだね。重ね着とかのほんとの起源なんじゃないかって思える。 第九十九段 身分が上の人ほど楽な格好をして、下になるほど豪華な礼装をまとう。この時代は“お仕えする相手に由来する敬語”のようなイメージで着る服を選んでいた。 百四十五段 清少納言など宮仕えをしている女房たちは勤務先、宮に住んでる。 子持ちの女性が才能や能力を買われて宮仕え(宮に限らず人が必要なお屋敷はどこでも)に出る、といった場合は住み込みだし、そうなると子連れ。そうなると勤務先で子育ては当たり前。子育てするんだから乳母もつく。すごくいいお屋敷に雇われた乳母は、自分の家ぐるみ住み込み。することない乳母の亭主が乳母の局でゴロゴロとかは普通にある話。という現代からするとびっくりな世界。 ちなみに通勤するのは朝廷に官職のある男性のみ。 “好き”や“愛してる”の表現は、この時代では“思ふ”。好きや愛してるの間に差はなく、“結婚する”ということもこの時代では当たり前で曖昧なこと。ただ家の中の簾の中にいるしかなかった、男を媒介にして世の中とつながっていくしかなかった女達が、でもそれゆえに対等に男と渡り合って行くようになった、そういう時代。 一度婚姻関係にあった人との関係を「妹・兄」としていたのも印象深い。その後、30歳近く年上の男性と再婚している。生活力を選んだという見方もあるが、この時代なりに、その限界の下で女性の自立というものを最大限に実現しようとしていた女性たちがいた。 第百八十五段 「しようってさ」「言おうってさ」→「しようさァ」「言おうさァ」 みたいな日本語の崩れ(清少納言曰く言葉の文字を品がなく使用している) すなわち日本語の乱れはこの時代にもあったらしい。笑
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千年前も今も人間のすることなんか大して変わっていない気がしてきた。今は何かと便利になっているけど、今のほうが幸せって訳でもなさそうだ。また何千年後に生き物として人間を見たら、随分長いこと進化しなかった生き物ってことになっているかもしれないな。 そう思うと平安時代に清少納言みたいな生き方する女性がいたっていうのは面白い。亭主や子供はいてもひとりの女性として自分の人生を謳歌するっていうのはありだもんな。今はそれがやりやすい世の中になったというだけで、過去に清少納言みたいな先駆者がいたおかげなのかも(ほんとはもっといろんな理由があるだろうけど)。 それにしても男女の駆け引きっていうのかな、昔から変わっていないみたい。真実の愛って時代に関係なく、なかなか成就されるものではないってことはよくわかった。
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