徳川慶喜
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加野厚志(著者)

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徳川慶喜

1,760

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 東洋経済新報社/
発売年月日 1997/10/09
JAN 9784492060995

徳川慶喜

¥1,760

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2010/04/16

オヤジ視点だとしても(すいません)、なにげにけっこう面白かったです。  この本の慶喜はわりとヤなヤツですが、これはこれで。  人の目を気にしないっていうのは、個人的にキライじゃないです。  政策者としては、ダメなんでしょうけど、だってどうしようもなかったんだから。  そして「桜田...

オヤジ視点だとしても(すいません)、なにげにけっこう面白かったです。  この本の慶喜はわりとヤなヤツですが、これはこれで。  人の目を気にしないっていうのは、個人的にキライじゃないです。  政策者としては、ダメなんでしょうけど、だってどうしようもなかったんだから。  そして「桜田門外の変」の描写がすごく生き生きしてて、篤姫の予習になりました。 最初、変な恋愛話から入るし、慶喜も口調がべらんめえ調でありえないし、 あーちょっとこれはダメかな、と思ったんですが、慣れれば大丈夫でした。 篤姫に関しても簡単にだけど触れてあって、そのシンプルさが却って面白かった。 つまり島津斉彬は、身もふたもなく自分の政治的謀略の手先とするために、 一族内でその任に堪え得る最優秀の姫を選び、直球で任務を授ける。 「将軍は不能者なので、女の幸福は捨てよ」まできっちり言い含めてる。 ほんとはどうたったかはわかんないにしても、有力な説のひとつなんだろう。 この本の篤姫は、それをしっかり納得し、そのつもりで輿入れしている。 ある意味、このほうがはるかにわかりやすく、説得力もありますよな。 リアルお阿呆の家定と篤姫の、それでも結構仲良しだった夫婦生活も。 短いながら描写されてます。だからまぁ借りた意味の最低限はクリアだし。 「桜田門外の変」の描写は、ほかの部分とバランスが取れないほど力入ってました。 側近の長野さんの不気味さも、楽しそうに詳しく書かれていたし、 この作者さんが一番書きたかったのは、慶喜よか井伊直弼のことなんじゃないか? 桃の節句の行事があるこの日が千載一遇だったこと、 雪という天候がテロリスト達に味方したこと、 最初の銃一発で、井伊直弼は動けなくなってしまい、後はされるままだったこと。 首謀者は水戸藩でも、とどめが薩摩藩の若者に譲られた経緯とか、全て興味深く。 慶喜については、好色で薄情で自分中心という、あんまり芳しくない主人公。 篤姫のなかで、帝に許しを得ずに独断専行した井伊直弼に抗議に行った時、 あ、ちょっと頑張り始めた!と慶喜の評価を上げた私だったのだが、 この本によると「慶喜が自分から動いたのは、この時が最初で最後」だそうだ(笑 作者氏は彼のことを「外国が好きで真似がうまくて、日本人そのもの」と評するが、 いやー、うまいこと言った、ともしかしたらお思いかもしれんのだけど、 日本人の特性と、決定的に違うこところがあるじゃないですか。 それは「他人の評価をぜんぜん気にしない」というとこですよ。 井伊様の次の人も襲われたので、慶喜再登場も近そうですね。 孝明天皇が、彼を大プッシュするそうです。仲良しらしいです。 和宮の許婚だった王子様は、同じ有栖川宮家で親戚らしいです。 というようなことも予習できたので、いろいろためになる本でした。

Posted by ブクログ

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